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2008年4月27日(日) 15:19

宮古島と福島県、身近な草花で押し花交流

合い言葉は“押す”押し花サークル「ローゼル」

 

夢中になると、呼吸も忘れてしまうという皆さん(伊良部の教室より)

夢中になると、呼吸も忘れてしまうという皆さん(伊良部の教室より)

 自然の草花を乾燥させ、作品として半永久的にその美しさを楽しむ押し花工芸。いま、三十代から六十代の女性たちの間で静かなブームを呼ぶ。中でも出身地の福島県と伊良部島を往来する林貴代子さん(59)の教室は、平良・伊良部・上野で仲間を増やしている。両地の草花を交換しながら独創的な作品づくりに精を出す。「夢中になると呼吸するのも忘れてしまうほど」と、指導者の林さんは笑う。


 押し花は、身の回りにある草花を特殊なマットにはさみ三日ほどすると、水分が抜け、ほぼそのままの状態で乾燥する。保管袋に乾燥シートを入れて保存、そうしたものを画面で組み合わせ一つの作品に仕上げていく。バリエーションはさまざまで、アクセサリーの小物から、しおり、はがき、色紙、名刺などのワンポイントとしても活用できる。


 伊良部教室は、週二回、字長浜にある林さん宅で行われる。メンバーは十三人。宮古の植物は、ソテツの新芽やブーゲンビリア、ハイビスカス、シロバナセンダンソウなど。福島からは、モミジやカラムシ、ツクシなどを持ち寄り作品に変化をつける。


 両地で共通する植物は宮古上布の原料・苧麻(カラムシ)。本土で唯一、ブー績みをする福島県の昭和村は産地でも知られる。林さんは、小さめのカラムシの葉をたくさん押し、宮古の生徒たちに提供する。動物を作るのに適しているという。林さんは、福島でも教室をもち、そこでは宮古の草花を勧めている。


 伊良部教室の渡久山ひろみさんは「押し花を始めて三年。今まで気づかなかった周りの草花が、とてもいとおしい。花びらが薄くても、肉厚でもよくない。まず、押してみて、使えるかどうかを判断している。雪国の植物も物々交換できるので楽しい。つい夢中になって時間を忘れる」と話す。平良や上野教室でも口コミで会員が増えている。


<サークル会員>

▼伊良部地区=渡久山ひろみ、譜久島和代、島尻典子、浜川幸子、佐和田貴美子、長浜洋子、川満恵美子、川満冨士子、平山さおり、友利京子、武島用子、新里節子、岸本信子

▼平良地区=佐和田京子、志和山愛子、川満敏枝、下地裕、下地智子、下地ゆみ子

▼上野地区=愛澤悦子。(敬称略)



 「サシバと呼ばれています」押し花工房「ローゼル」インストラクター林貴代子さん

病気がちだった私は、十二年前夫と初めて宮古島に来た。

きっかけは、以前に知り合った伊良部島出身の上地恵さんから「暖かい宮古にぜひ一度いらっしゃい」というお誘いを受けたから。私たちは一度で気に入り、冬だけでも住みたいね、と翌年は土地をもとめ、さっそく家も建てた。


 私は、二十九年勤めた保育士を、病気のために定年を待たずに辞めた。それから、自分でもできる押し花を始め、七年前に教師の免除を取った。伊良部に通うようになって、最初、手話を始め島の人たちと仲良くなり、それから押し花教室を開くようになってまた多くの人たちを知ることができた。


 冬場しか帰ってこないので、島の皆さんに私は「サシバ」と呼ばれている。皆さんはとても明るくて、いつも元気をもらっている。手術で、内臓もかなり取られ、娘にはサイボーグ人間と言われているが、暖かい島に帰ったら、生き返るような思い。いずれは、ここで住みたい。 

  • 宮古島の人口

    令和2年4月1日現在

    宮古島市 54,458 人
    27,460 人
    26,998 人
    世帯数 27,853 軒
    多良間村 1,111人
    602 人
    509 人
    世帯数 514 軒
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