04/19
2024
Fri
旧暦:3月11日 先勝 癸 穀雨
環境・エコ 産業・経済
2010年7月7日(水)18:28

あす肉用牛競り再開/口蹄疫影響で3カ月ぶり

消石灰が全面にまかれ車両消毒ゲートも設置し競り再開に備えている=6日、JAおきなわ宮古家畜市場

消石灰が全面にまかれ車両消毒ゲートも設置し競り再開に備えている=6日、JAおきなわ宮古家畜市場

農家、ひとまず安堵の表情
 宮崎県で発生した口蹄(こうてい)疫の侵入防止のため5、6月に中止していた肉用牛競りが8日に宮古、9日に多良間で再開される。約2カ月の間農家は餌代や生活費、学費の仕送りなどの資金繰りに苦慮。再開に安堵の表情を見せている。 
 子牛の上場頭数は宮古が通常の500頭を大幅に上回る734頭(12カ月齢超過牛含む)、多良間で230頭(同)を予定している。
 
 宮古の上場牛のうち約70頭が2カ月の間に、輸送費補助(1頭当たり1万9500円)の対象となる12カ月齢を超過。同牛についてはは、価格への影響が懸念されている。

 
 県とJAおきなわは、宮崎県での口蹄疫拡大を受け、5月競りの中止を4月30日に決定。6月競りも広がりが収まらないため、中止となった。
 
 宮古家畜保健衛生所(慶留間智厚所長)は、防疫を徹底し競り再開に備えるため▽牛舎の一斉消毒▽踏み込み消毒槽設置▽消石灰(消毒薬)配布▽宮古空港、平良港に消毒マット設置▽平良港に車両消毒ヤード設置▽宮古と多良間の家畜市場に消毒ゲート設置-などの対策を取ってきた。
 
 今回、宮崎県で沈静化し防疫体制も整い、農家の強い要望もあることから競り再開となった。
 宮古と多良間を合わせた2カ月間の競り販売額はだいたい4億6000万円。これからJA仮渡し金の約6000万円を差し引いた4億円が農家に入らず、特に専業農家は苦境に立たされた。
 
 城辺の下地範昭さんは、飼養規模160頭の大規模農家。月に60~70万円の餌代や生活費、子どもへの仕送りに充てる収入がなく、200万円借り入れてしのいだ。「何はともあれ、再開できて良かった」と胸をなで下ろす。
 
 荷川取広明さんも飼養規模105頭の大規模農家。飼料代や農協有牛の割賦支払いは待ってもらった。子牛が次々に生まれるため、牛舎が手狭になったという。「価格以前に、競りが開かれることにほっとしている。毎月開かれる競りのありがたさを実感した」と話す。
 
 宮崎県の口蹄疫はまだ治まらず、今後、一層の防疫対策が求められている。慶留間所長は「競りが毎月開かれ、人や車が出入りするこれからが本番。気を緩めたらいけない」と呼び掛けている。
 宮古の臨時競りは、17日にも予定されている。
 行政とJAは、競りの中止を受け飼料の無償配布や助成、生活・運転資金の利子補給、購買者の旅費の一部助成などの支援に乗り出した。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年4月17日(水)8:58
8:58

専用ターミナルが完成/ビジネスジェット

CIQ施設も設置/下地島空港   三菱地所は、県が推進する下地島空港および周辺用地の利活用事業の一環として「下地島空港における国際線等旅客施設整備・運営およびプライベート機受け入れ事業」の一つとして、下地島空港周辺にビジネスジェット専用施設「みやこ下…

2024年4月7日(日)8:54
8:54

海岸ごみ「ほっとけない」/500人参加しビーチクリーン

「第3回ほっとけないプロジェクト~海辺のミライをみんなで守ろう」(主催・同プロジェクト実行委員会)が6日、新城海岸で行われた。宮古島海上保安部やボランティアサークル、空手道場など各団体のメンバー、家族連れ約500人が参加しビーチクリーンを実施。発泡スチロールや…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!