04/20
2024
Sat
旧暦:3月12日 友引 甲 
教育・文化 社会・全般
2010年10月7日(木)9:00

バラスト銅製品「→」符合と酷似/英国のプロ号八重干瀬で沈没

213年前の海底遺物/市総合博物館で展示

新たに八重干瀬の海底から引き揚げられた十字状の銅製品。「→」符合が刻まれている(写真を接写)

新たに八重干瀬の海底から引き揚げられた十字状の銅製品。「→」符合が刻まれている(写真を接写)

 16日に開催される市総合博物館(奥平徳松館長)主催の講座「海に残された先人の歴史~宮古の水中文化遺産~」を前に、5日から関連企画の特別展示が同博物館で開かれている。213年前に平良池間島北方の八重干瀬で座礁・沈没した英国探検船「プロヴィデンス号」(406㌧)の遺物とみられる十字状の銅製品などを展示。その銅製品に刻印されている「→」符合が、過去に池間島の漁師らが同干瀬から引き揚げたバラスト(重し)に刻まれている「→」符合と酷似。銅製品はプロ号の遺物を研究する上で、一級の資料と言えそうだ。同展示は、17日まで。


 今回は、県立埋蔵文化財センターが、2007~08年度の2年、宮古島などの海域で海底調査・収集した遺物を中心に展示。

 3本マスト帆船のプロ号は1797年5月15日、マカオから北海道に向け航行中、八重干瀬で座礁・沈没した。乗組員は、ウイリアム・ブロートン海軍中佐以下115人。乗組員らは、スクーナー船に乗り移って漲水港(現平良港)に入港。宮古の人々の手厚いもてなしを受けた後、イギリスに帰国した。

 1997年5月、宮古では「プロヴィデンス号来航200年祭」が開かれた。当時招待されたサー・デビット・ライト駐日英国大使は、池間島に保存されている鋳物製のバラスト2個を見学した。

 大使は、バラストの片面に刻まれている「→」符合を確認した上で「イギリスの国防省のマークに間違いない」と断定し「このマークは、17世紀ごろから使用されている」と述べた。

 バラスト1個の大きさは、長さ49㌢、幅19㌢、厚さ10㌢。重さ約44㌔。漁師らが、海底から引き揚げた年代は不詳。かつて家を造る際に地ならしに使用し、また青年たちが力試しで持ち上げたりした。


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年4月17日(水)8:58
8:58

専用ターミナルが完成/ビジネスジェット

CIQ施設も設置/下地島空港   三菱地所は、県が推進する下地島空港および周辺用地の利活用事業の一環として「下地島空港における国際線等旅客施設整備・運営およびプライベート機受け入れ事業」の一つとして、下地島空港周辺にビジネスジェット専用施設「みやこ下…

2024年4月7日(日)8:54
8:54

海岸ごみ「ほっとけない」/500人参加しビーチクリーン

「第3回ほっとけないプロジェクト~海辺のミライをみんなで守ろう」(主催・同プロジェクト実行委員会)が6日、新城海岸で行われた。宮古島海上保安部やボランティアサークル、空手道場など各団体のメンバー、家族連れ約500人が参加しビーチクリーンを実施。発泡スチロールや…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!