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2010年10月26日(火) 9:00

「しばる看護」廃止へ/看護師や学生らが研修

学生や看護師らによるグループワーク=25日、県宮古合同庁舎

学生や看護師らによるグループワーク=25日、県宮古合同庁舎

 「患者の尊厳(倫理)を考える-身体的拘束(しばること)の廃止に向けて-」と題した研修会(県立看護大と宮古病院看護部の協働プログラム)が25日、県宮古合同庁舎で開かれた。8人1組のグループワークでは、「なぜしばるのか」「しばらないためには?」などを議題に意見が沸騰。講演した特定医療法人アガペ会の田頭政三郎会長は「しばらないためには、患者の尊厳に対する現場や社会の意識向上と、医療、看護、介護技術の発展が求められる」と強調した


 認知症などの人をしばる看護は、患者の人権擁護の観点から世界的に問題化。日本における廃止の動きは12年ほど前から始まったが、十分には改善されていないという。
 今回の研修会は、拘束の是非を考える機会にしようと実施した。
 グループワークでは、肺炎防止などのために、一日中ひもでしばられて、鼻から栄養補給をしている認知症の女性を紹介。


 同事例をもとにした話し合いの内容発表では、「拘束解除には患者の見える時間や看護に携わる人を増やす」などの意見。「しばられても良いと考える患者はいない」、「患者の安全のために拘束はやむを得ない」-など、患者や現場の立場からの意見もさまざまだった。
 田頭会長は身体拘束の弊害として①患者の運動、生活機能の低下②人間としての誇り喪失-などを挙げた。