2010年11月9日(火) 22:30

「政治と金」(行雲流水)

 多くの国民は、旧態依然の政治手法をとる小沢一郎が嫌いである。付きまとう「政治と金」の問題でもクリーンではないと感じている


▼ところで、西松建設からの収賄疑惑は、収賄罪の構成要件である職務権限がなかったために起訴されなかった。また、政治資金管理団体「陸山会」の政治資金報告書虚偽記載事件について、小沢は東京地検特捜部が法律の専門家100人がかりで2年かけて捜査した結果、不起訴とされた


▼しかし、無作為に選ばれた11人の市民にただ1人法律のプロの弁護士が「審査補助員」として加わる検察審査会が2カ月足らずの審議で、2度目の起訴議決を行い、強制起訴が確定した


▼この「想定外」の事態に対する永田町の反応の様子が「11人の決断」(強制起訴の波紋)の見出しで新聞に掲載されている


▼議論不足の改正法が政権を揺るがす力になることや、補助員の弁護士1人の誘導懸念が指摘されている。事実、他の審査会で補助員として参加した弁護士は「議論が感情的になっていて、聞く耳をもたない感じだった」、「気づかないうちに誘導しているのではないか、という心配はあった」と語っている


▼この問題に関連して、ジャーナリストの田原総一朗は「マスメディアの小沢バッシングは感情的でフェアではない」と書き、作家の落合恵子もメディアの世論誘導を「怖い」と危惧している。「法治国から魔女狩り国家になってきている」という声もあるが、それを杞憂にする体制維持の努力が今強く求められる。