2011年4月1日(金) 23:30

「ACジャパン」のCM(行雲流水)

 昨今思わず姿勢をただしてしまうCM(コマーシャル)が繰り返し放映されている。コマーシャルの情景は電車の中。大きなおなかの妊婦が男子中学生の目の前を通過して満席の向かい側の座席前に立つ



▼瞬間妊婦の直前の席に腰かけていた若い男性がさっと立ち上がってどうぞと席を譲る。その様子を見やっていた中学生は席を譲る勇気がなかった自分のふがいなさにうなだれてしまう


▼そんな彼を諭すかのようにテレビは女性の穏やかなナレーションに乗せて「こころはだれにも見えないけれど、こころづかいは見える」の字幕を映す。果てしない階段を見あげてうずくまる老婆を見つめながら通りすぎた中学生。ハッと気づいて引き返すと即座に老婆に手をさしのべる


▼テレビは「思いは見えないけれど、思いやりはだれにでも見える」のナレーションと字幕をかぶせる。すでに周知の「ACジャパン」のCMである


▼同ジャパンは住みやすい社会づくりに貢献することを目的に生まれた公共広告機構団体で2010年思いやりの気持ちをテーマに全国のCM会社や広告会社から企画を募った。優秀作品に選ばれたのが前述のCMである


▼ナレーションは「ジングルベル」の作詞でも知られる詩人宮澤章二の「行為の意味・青春前期のきみたちに」から引用。詩は「あたたかい心があたたかな行為になりやさしい思いがやさしい行為になるとき/人は人として生きる」と結んでいる。