2011年5月18日(水) 22:55

5月の憂鬱(行雲流水)

 今年の梅雨入りは早かった。宮古の言い伝えでは、二十四節気でいう「小満・芒種」が梅雨の季節。その小満は5月21日だ



▼二十四節気は2500年前に黄河流域で編まれたという。そんな大昔に、春分・夏至・秋分・冬至など太陽の運行周期を正確に把握し、農作業などの目安を作った知恵には敬服する。ただ、小満、芒種、寒露など植生や気温に関するものは黄河流域が対象で、普遍性はない


▼宮古の先達は暦の節気名はそのまま用いたが、その意味内容は宮古の現実に即して創造的に解釈した。寒露はタカの渡りと風邪の季節、という具合に。現代の農業技術の教科書についても宮古の土壌や気候に即して読み替え、独自性を追求した産業を興したいものだ


▼5月の営みはさまざまだ。雨期には農家は多忙だし、商売や工事の動きは鈍る。都会では、明確な目的もなくなんとなく通学している学生が鬱(うつ)気味になるという(「5月病」)。宮古の勤め人の場合はどうだろうか


▼役所などでは前年度の残務整理を終え、国・県からの補助金示達を待つ〝中だるみ〟の時期。だが、この時期ののん気さが年度末の混乱をもたらすことに。事業の発注遅れ・納期遅れ、「想定外」のトラブル発生などだ


▼モノレールの建設では、事前にクリアすべき問題点が項目以上もあったという。法律上の手続きや技術的課題だけでなく、沿線住民の苦情処理対策なども想定された。5月は本来、来るべき事業執行の段取りを想定し、あらかじめ問題点を洗い出し、解決策を練る多忙な時期かもしれない。