2011年6月6日(月) 23:12

東平安名崎(行雲流水)

 『国指定名勝「東平安名崎」保存管理計画策定報告書』(宮古島市教育委員会2011年)が出版された。また、宮古島市総合博物館は第回企画展「東平安名崎」を催し、良く編集された冊子を発行した。両紙に目を通して、改めて東平安名崎をイメージしてみた



▼東平安名崎は、2㌔にわたって北西から南東にのびた岬である。その東方にはパナリ岩礁が点在している。岩礁はアジサシ類の集団繁殖地になっていて、その乱舞が、海域を雄大なものに感じさせる


▼海食崖から崩落した礁原上の岩塊群は自然の力の大きさを誇示している。海域には造礁サンゴの群集があって、水中だけでなく陸上の景観を形成・保護している。沖からの波が横隊状に白く砕けて次々に進行してくる景観は美しい。陸上では、テンノウメ群落が広がるなど、植生は豊かである


▼悲哀伝説の主人公・マムヤの墓がある。ここでは、昔の絶世の美人を思い描きたい。灯台は、今日も、はるか沖行く人々を温かく見守っている


▼自然は長い時間をかけて現在に至っている。基本的には、人の手を加えないほうがいい。開発と自然保護の調和というのは当てにならない。鳥にとって、東平安名崎は島の東の出入り口に当たり、飛来する種類も数も多いという。許されるのは周辺地域に雑木林を造成することぐらいではないか


▼東平安名崎は、景観が美しいだけでなく、学術的にも地域の歴史や文化にとっても特別な場所である。全市民の貴重な財産として、大事にしていきたい。