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行雲流水
2011年11月21日(月)22:50

国際協力(行雲流水)

 国際協力機構(理事長・緒方貞子)は、開発途上地域の経済および社会の発展に寄与し、国際協力の促進に資するため、いろいろな事業を行っている。そのひとつの「シニア海外ボランティア」活動に本県の神元正勝氏がシリアに派遣され、その任務を終えてこのたび帰国した


▼氏は若いころ、宮古の高校で化学の教師として勤務、その後、教育センターで主事として「学習意欲を喚起する化学実験の工夫」等を研究、現場教師の指導に当たった。高等学校長のときは「沖縄県児童生徒科学展」の実行委員長を務めるなど、本県の科学教育の新興に貢献した。その知識と経験が評価されて派遣されたものである

▼配置先はホムス工業専門学校で、「コンピューター制御分析機器教材の作成や改善を支援し、教員の資質向上を図る」ことや「実習、教材の改善、実習室の改善を支援する」ことを目標に活動がなされた

▼氏は、配属校での活動にとどまらず、文化交流にも積極的にかかわっている。カラムーン大学で開催された「日本文化紹介」プログラムに参加、都山流尺八本曲「朝緑」を演奏した。それがきっかけになって、大学の音楽学部の学生たちに週1回尺八の奏法を教えた

▼一方で、メソポタミア文明を生み出したユーフラテス川や古代ローマの遺跡を訪ねたり、地域の結婚パーティーに参加して、「数千年の歴史と今が共存している」文化に触れている

▼東日本大震災被災者への激励のメッセージを多くの人々から託されたことも、よき国際交流を象徴的に示している。

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