2011年11月26日(土) 21:51

砂川 ヒデ子さん(68歳)/うやきハウス

農園は地域の憩いの場


砂川 ヒデ子さん

砂川 ヒデ子さん

 県道沿いの農園は、6棟のビニールハウスが整然と立ち並び、中では10月に植えたトウガンの苗が黄色い可憐な花を付け始めた。今、雄花を雌花に合わせる受粉作業に追われる。夫婦で営む「うやきハウス」は、入口に季節の花が咲き、訪れる人たちを和ませている。「まるで農業を知らない2人がトウガンを始めてから6年。いろんな方たちに教えられてここまできた。今、農業は楽しいということをみんなに伝えたい」



 旧上野村のころ、夫・寛茂さんは村会議員を務め、ヒデ子さんは教育委員会に勤めていた。お互い、定年を迎え新たな人生に選んだのが農業だった。「何も知らない二人を農業指導員や仲間たちが、手取り足取り教えてくれた。おかげで、年平均5~6トンの収穫ができるようになった。私たちも新規の方にはいろんなことを教えてあげて、一緒に農業を楽しみたい」。委員会では、社会教育指導員の立場で子どもたちとの関わりが多かった。その流れか上野小学校の子どもたちが校外学習で農園を訪れることもある。


 ハウス内はマルチ方式で雑草1本もない。2本の畝には、トウガンの葉が生き生きとツルを伸ばす。ツルの繁茂を防ぐために、側枝(小ツル)切ることも実を大きくするための欠かせない作業。すべて計算しつくされた作業段取りが反収につながる。これまで勉強会や情報交換の場に参加し、必死で追いついて来た二人の勤勉さが、今ではゆとりにつながっている。


 農作業は1日平均3~4時間。あとは、訪ねてくる友人たちとコーヒータイム。鉄骨で丈夫に造られた農場サロンは、電気はもちろん、カラオケオーディオまで備えつけトウガン仲間の憩いの場に。月に1度は仲間4組の夫婦摸合も行われる。サロンの周辺には訪れる人たちの目の保養になればと草花を植え、歓待する。


 施設農家の1年は、7~9月まで土づくり、10月には苗の植え付け、12月から来年の6月まで収穫。「台風さえ来なければ、目標の6、7トンはとれるのに」と話し、今年は5月からの襲来で、予定が狂ったと渋る。最近は雨が多く日照不足が心配とのこと。「農業は自然とのたたかいで大変な面もあるが、仲間たちに支えられ、楽しんでいる」


 砂川 ヒデ子(すなかわ・ひでこ)1943年3月1日、伊良部字国仲に生まれる。50歳で旧上野村教育委員会に。2005年からトウガン農家に。06年、産業祭りで表彰される。10年には県から農林賞受賞。夫・寛茂さんとの間に4女。