109万人で前年とほぼ同数/11年宮古空港乗降客数
9月以降 増加傾向/運賃低価格化が震災影響補う
市建設部空港課はこのほど、2011年1年間の宮古空港乗降客数を発表した。定期路線、チャーター便を合わせた乗降客総数は109万3670人で、前年実績109万2553人と同水準を保った。東日本大震災発生を受けての自粛ムードなどから3月以降は毎月、前年同月比で1万人近いマイナスとなっていたが、那覇-宮古線への新規航空会社就航に伴う増便と各社による価格競争、低価格化が始まった9月以降は毎月1、2万人の増加に転じ、8月までの減少分を補う結果となった。
11年の宮古空港年間乗降客数は、臨時便を含む定期路線が前年比3350人増の108万5363人。チャーター便は2233人減の8307人。合計では1117人増の109万3670人となった。
トータル数を月別に見ると、1月は5887人減の8万1924人、2月は578人減の8万2795人といずれも前年実績を下回ってはいたが、東日本大震災が発生した3月には8万6505人で、前年の9万6734人から1万229人もの大幅減を記録した。
その後も、4月は8922人減の7万4403人、5月は1万1626人減の7万2690人、6月が1万2267人減の7万4193人、7月は7223人減の9万8121人、8月は1万2673人減の9万9126人と、毎月7000~1万2000人もの前年割れが続いた。
しかし、スカイマークが那覇-宮古路線に低価格で新規参入し、1日5往復便の運航を始めると同時に、日本トランスオーシャン航空、琉球エアーコミューター、全日空の既存3社も運賃引き下げで対抗した9月には前年比1万1848人の増に転じ11万2220人と、同年で初めて10万人台を突破。1カ月での乗降客数としては過去3年間での最多を更新した。さらに10月には2万4891人の大幅増で11万8332人となり、記録をさらに塗り替えた。
そして11月は1万3350人増の9万7233人、12月は2万433人増の9万6128人となり、9~12月の4カ月で前年同期比7万522人の増を達成。1~8月の8カ月間での減少総数6万9405人をカバーし、年間トータルでは前年を1117人上回る結果となった。
空港課では9月以降の乗降客数増加について「やはり航空運賃値下げの影響が大きいと思う」との考えを示した上で「模合などで那覇へ行く人も増えていると聞く。運賃がこのままの水準であれば今年はさらに乗降客数は増えると思うし、増加することを期待したい」と語った。