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2012年1月19日(木) 9:00

今年のキビは細くてなが~い

農家「スゥラウツ」に悪戦苦闘


合格祈願の願い札を大絵馬に掛ける鏡原中の受験生=18日、宮古空港

合格祈願の願い札を大絵馬に掛ける鏡原中の受験生=18日、宮古空港

 サトウキビ収穫が始まっている中、農家らはまっすぐ高く伸びた梢頭部切り取り(宮古方言でスゥラウツ)に悪戦苦闘している。例年のキビは台風の影響や長く育ったせいなどで倒れ、梢頭部は低い所に位置するが、今年は昨年5月の台風2号以降、大きな台風がなく生育も良くなかったためにまっすぐ伸びたとみられている。茎をたぐり寄せて、葉をはいで切り取るまでの時間は平年の3~4倍。台風2号の被害をもろに受けて茎がまばらにしか生えていない畑では、数㍍も離れた所からキビを抱えて運んで「キビの山」を作らざるを得ないため、作業に長い時間を要している。一方、根を切り取る作業は、茎が同じ方向に傾いているので比較的に楽という。



 梢頭部は、手に持つ鎌の届く所にあれば、あっという間に切り取れる。しかし、直立している今年のキビの梢頭部は、人手の届かない所にあるのが多い。


 平良添道の50歳の男性は、空を見上げて切り取る梢頭部を見定めると、腕を伸ばして茎を引き寄せ、切り取っていた。梢頭部の高さは、約2・5㍍。体をぐいっと後ろに反らせ、動かす足が茎に絡む作業は大変な様子だった。男性は「見上げてばかりいるので、首に負担が掛かっている」と話した。


 西原のキビ畑では、老夫婦が収穫作業をしていた。昨年9月に植えたキビは、50㌢ほどの草丈のころに台風2号の被害を受け、多くのキビが折れた。収穫しているキビは短く、生えている本数も少ない。5反のこの畑からは昨年は、35㌧の収穫があったが、今年20㌧くらいしか見込めないという。老夫は「キビを離れた所から運び、キビの山を作る作業がきつい。不作なので、作業にも張り合いがない」と渋い表情だった。