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人生雑感
2012年2月1日(水)23:02

人間関係の善し悪しが、人を幸せにするか、不幸にするかを決定する

日本親業協会親業インストラクター 福里 盛雄

1 私たちは、多くの人間関係の中で生きています

 社会生活は、さまざまな人々との結びつきの中で営まれています。人は一人では生きていけません。お互いに支え合いながら生きています。人間関係は人と人との関わり方、交わり方だと言えます。私たちは、どんな人間関係をつくれば人は幸せになれるのか、考え苦しんでいます。この問題は、人間の有史以来、古い問題であり、科学文明が進歩し発展している現代でもいまだ解決されていない重要な問題の一つであると考えます。


 私たちの人間関係は、大きくは家庭内における関係と家庭外の関係に分けられます。家庭内における人間関係は、夫婦関係、親子関係、兄弟関係、親戚関係、嫁婿との関係、そしてそれを通して発生する親戚関係であります。家庭外の人間関係としては、隣人、友人、学校、職場関係等の多くの人間関係があります。それらの関係から逃れては、幸せな人生を築くことは不可能である。

 今日の社会は、そのように幸せな人生の土台であるべき人間関係が調和を失い、逆にその中で生活している者の心を苦しめ悩ませ、心まで栄養失調症に陥れている現状である。それが原因となって、心の病で多くの人が苦しんでいる社会が今日の私たちの社会である。

 例えば、ストレスや原因不明の精神病、生きていることがつらくて自殺していく人、家庭に居場所がなくホームレスになる人、ストレスを晴らすために殺人や窃盗行為をする者、これらの現象の多くは、現代の人間関係のひずみの産物であると言えるのではないでしょうか。

 人の幸せのための土台である良い人間関係を回復させるために、私たちはどんな生き方をすればよいのでしょうか。

 
2 良い人間関係をつくるための生き方の基本的三つのことについて

 相手の話に耳を傾けること。静かな態度で相手の話の内容を理解しようと一生懸命に耳を傾けることです。相手の話に耳を傾けることは、良い人間関係をつくるための大切なことです。人は自分の話に耳を傾ける人に対して親しみを感じます。それは自分の理解者であり、自分を価値ある人間の一人だと認めていると考えるからです。自分を価値ある人間と認める人に対しては、価値ある有益な行為をするのが一般的であり、それによって良い人間関係がつくられることになる。

 ことばを慎むこと。人の言葉は両刃の剣です。言葉一つで人は自信を持ったり、失意したり、喜んだり恐怖心に襲われたりします。ですから相手を励まし、相手がどんな困難にも耐えて力強く生きるエネルギーとなる言葉を使うように気配りをしなければなりません。特に世の指導的立場にある人にはそれが強く要求されます。

 表面的事実だけで人を裁かないで、事実の背景にある真実を見ること。
 世の人は、表面的事実で相手を評価し、表面的事実が悪ければ、安易にそれだけでその人を裁き責任を追及します。しかし、事実と真実が異なる場合があります。私たち人間は、愚かな要素を持っているがために、その人の真実な態度を見極めることに失敗し、表面的事実だけで相手を裁き、相手との人間関係を損なう場合が多いのです。

 私の失敗した例を挙げると、私たちの宮中17期は、宮古高等学校1期になりますので、1期会のムヤイを毎月1日にやっています。ムヤイ座にいつも遅れてくる友人がいます。私はその友人にいい感じを持つことができませんでした。後で分かったことですが、その友人は病弱の奥様に夕飯を食べさせてから、ムヤイ座に来ることを聞かされて、私は自分の心の貧弱さを恥じて、それからは、その友人に対して尊敬と励ましの態度で接するように変わりました。

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