2012年3月5日(月) 22:41

「卒業式」(行雲流水)

 3月1日、県立高等学校の卒業式が行われ、卒業生たちは学びやをあとに、それぞれの目標に向かって巣立っていった。卒業式は卒業生の門出を祝福する重要な儀式であると共に、参加する社会人にとっては、高校生の心身の発達を理解する絶好の機会ともなる



▼高校時代は、発達が最も目覚ましい時期である。身体的にも知的にも急激に成長し、自我や個性に目覚め、自立心が高まる。また変化には、不安や葛藤が伴い、友との共通の心情が友情を育む。生徒代表の送辞や答辞、学校生活の思い出の映像等がそのことを如実に示していた


▼例えば、4月には新入生を歓迎するバレーボール大会が開催される。味方が得点すると、歓声が上がる。プレーをする個人には自分のパートを守る責任が生じ、よきプレーのための連帯感や工夫が生まれる。下級生にはたくましさを増した上級生に対する憧れが生ずる。部活動でも同じことが言える。高校生の発達の特徴はその激しさと純粋さ、結び合う友情にある


▼人間は、長い複雑な進化の過程を経て、生きる内容として文化を持つに至った。その文化を教科学習で学ぶことは、その豊かさの故に困難を伴うが、その喜びは根源的なものである


▼各高校長は式辞で激励した。潜在的な可能性を十分に開花させ、使命感を持って社会に貢献せよ。そのためには努力すること、連帯すること、感謝する心を持つことが大切である


▼混迷する世界である。卒業生たちは、不条理に押しつぶされることなく、道を切り開いて、よき人生を歩んでほしい。