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美ぎ島net
2012年3月10日(土)22:35

「青少年の家」が変わる/NPO法人「ばんず」

指定管理で「ばんず」


ネイチャークラフトでは、松ぼっくりや木の幹を使って創作する。親も真剣

ネイチャークラフトでは、松ぼっくりや木の幹を使って創作する。親も真剣

 4月から指定管理によりNPO法人「ばんず」(安慶田昌宏理事長)が運営する県立宮古青少年の家(下地英輝所長)。3、4日の両日、第29回「青少年の家まつり」が開催され900人余の親子連れが来所、自然の中でネイチャークラフトや火起こし、乗馬などさまざまな体験に目を輝かせていた。1980年に開所した少年自然の家は、県民・市民の教育施設として30年余、心豊かでたくましい青少年の育成を図るため、主催事業を充実させてきた。「ばんず」では、今後新たな運営にあたり、主催事業を継承

ばんずの主要スタッフ。中央が安慶田さん。左が奥濱さん。右が与那覇敏之さん、後方が与那覇裕一さん

ばんずの主要スタッフ。中央が安慶田さん。左が奥濱さん。右が与那覇敏之さん、後方が与那覇裕一さん

しながら宮古の特色を活かした新しいプログラムも開発し、子どもから高齢者まで幅広く活用できる施設にしたいと意気込む。


 世代間交流やボランティア活動を通し、青少年の健全育成、高齢者の生きがいづくり、介護予防活動などの事業を行って、広く公益に寄与することを目的に2010年10月「ばんず」は設立された。同じ志をもつ教育、福祉関係者で現在10人が登録する。今回の指定管理では安慶田理事長を所長に、松長浩之事務長、前川糸路事務、専門職員の4人(奥濱実・与那覇敏之・渡真利大輔・平良加代子)、用務員の与那覇裕一らが中心。

 「ばんず」はこれまで「青少年の家」の主催事業や市老人クラブ連合会イベントのボランティア、発達障害児早期支援事業などを行ってきた。今後の指定管理運営に関しては、学校教育関係者、社会教育、福祉関係など14団体の長を委員とした「宮古青少年の家運営管理委員会」を設置して、利用者のさまざまなニーズ、意見、要望などを反映させる。

 現職のころ2年間勤務した安慶田所長は「子どもからお年寄りまで生涯学習の場として、この施設をみんなで育てていきたい。スタッフもこれまでのOBを中心に取り組む。専門職員には4人を充て、非常勤の看護師も置く」と話す。8年勤務した専門職員の奥濱実主任は「集団生活の中で協調性を身に付けさせることも大事。独自のプログラムを作成して、もう一度行きたい場所にできたら」と期待を込める。

 3年間勤務した与那覇敏之専門職員は「学校で自分の力を発揮できない子どもたちのために自己変革、自己発見の場所にしていきたい」と抱負。専門職員では女性は初めてだという平良さんは「自然たっぷりの施設を大勢の人に利用してもらえるよう努めたい。特に女性の視点で安心して利用できる施設にできれば」と話し、渡真利さんは「過去の経験を生かし、利用者に事故やけがのないように見守り、環境整備に努めていきたい」と話す。

 昨年4月に赴任した下地所長は「32年前、宮古教育事務所にいて開所式に立ち会い、今度は閉所式を迎えようとしている。不思議な縁だ。ばんずの皆さんはOBだし、こちらの内情もよく知っておられる。今引き継ぎもスムーズに行っている。私たちも安心してお任せできる」と話す。4年間専門職員を務めてきた金城透さんは「学校現場から初めて赴任して最初戸惑ったが、自然観察などこれまで体験できなかったことをたくさん勉強させてもらった」と感謝を込める。

 
*「ばんず」とは、宮古の方言で「今、まさに」という意味。

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