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美ぎ島net
2012年3月10日(土)22:49

シリーズ 島のくらしと環境<12>

無責任な餌やりはやめて


裏庭などで子を産んでしまう家無し猫

裏庭などで子を産んでしまう家無し猫

 「最近、家無し猫が家の周辺に増えて困っている」という話をよく耳にする。猫は犬と違ってつないでおけない。どこまでが飼い猫なのか、家無し猫なのかの区別がつかない。家猫、外猫など表現もさまざま。実際、城辺に住むNさんは、最初なついてきたメス猫に餌をやっているうちに、何度か出産を繰り返し、今では8匹になってしまい、今度は餌代に困っているという。


 猫は、年に2回の発情期(生後6カ月以降)があって、妊娠期間は約2カ月間、1度の出産数は約5匹前後、年間の出生数は約15匹ともいわれる。こうしてネズミ算式に増えていった場合、大変な数になる。かわいいからといって無責任に餌を与えているうちに周囲の人たちにも迷惑をかけてしまうこともある。中には猫アレルギーといって、身体に影響を及ぼす人もおり、考えなくてはならない。

 宮古島市では、こうした飼い犬や猫に関して去勢や避妊手術の一部助成を行っている。「動物の愛護および管理に関する法律」では、生まれる命に責任が持てない場合、愛犬・愛猫の繁殖制限措置を行うことが示されている。対象は犬の場合、登録および狂犬病予防接種済みで去勢手術が5000円、避妊手術が1万円(大きさによって助成金が若干違う)。猫の場合、飼い主の住民票の添付で去勢手術が2500円、避妊手術が5000円。助成期間は7月から12月までの間。

 社団法人ペットフード協会では「最近コンパニオン・アニマル(伴侶動物)とも呼ばれ、人間並みのサービスも加熱する。例えばペット葬儀サービスやペット保険、ペットシッター、ペットアロマテラピー、ペット用サプリメントなど花盛り。単なる愛玩動物からペットの家族化が進んでいる」と発表している。

 一方で、生まれた子をもてあます傾向もある。宮古では、飼い主が大野山林などに犬や猫を捨ててしまうこともあり、こうした生き物たちが野良化する原因にもなっている。担当課では、無責任な命の取捨は控えてほしいと呼び掛ける。

 去勢・避妊手術助成の問い合わせは、宮古島市環境保全課(75-5339)まで。

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