2012年5月9日(水) 22:44

「俳句」(行雲流水)

 過日の地元紙紹介で周知の通り月刊誌「俳句四季」5月号の神尾久美子選で元中学校教諭根間昌清さんの投稿句がみごと九州・沖縄地区の「特選」に選ばれた。俳句歴8年目の快挙である



▼根間さんは昨年も同誌の11月号小川壽美子選で「秀逸」に選ばれている。2007年には「第2回角川全国俳句大賞準賞」も受賞。成長いちじるしい俳人としてその輝かしい実績は内外に広く知られている


▼今回の特選句「席題を詠まんと黙す初句会」を目にした時中七の〝詠まんと黙す〟の6文字には思わず目を見張った。特に詠まんの「ん(む)」の意志表出には根間さんの強い心情がうかがわれ鋭い感性だと思った


▼五・七・五に託して森羅万象を形ある文字で詠いあげるべく沈思黙考する根間さんの姿が鮮明に追ってきた。選者の神尾氏も「句作には皆一途に万感の思いをこめる」「(句作に苦心する)その臨場感に共感する」と講評している


▼ところで根間さんの臨場感みなぎる意志表出に思いが行き着くや2004年与謝野晶子短歌文学賞を受賞した宮古高校2年青木裕志君の「行く先を風にまかせる雲でなく真っすぐに飛ぶ鳥になりたい」が思い浮かんできた


▼~にまかせるではなく~になりたいとの力強い意志が「ん」に重なって蘇ってきたのである。同時に2008年中学生の部全国1位になった平良中1年下地元光君の作句「寝返りをうっても同じセミの声」も思い浮かんだ。〝寝返っても同じ〟セミの大音声にいらだつ下地君の感性表現がダブってきたからである


▼世界で最も短い定型詩と称賛される「俳句」の真髄ここにありか。