2012年5月12日(土) 22:54

小川 栄子さん(64歳)/コーラスグループ「ゆりの会」世話役

古謡継承、元気の源に


小川 栄子さん

小川 栄子さん

 毎月第2第4土曜日の昼下がり、西原地区公民館から聞こえてくる歌声。30代から90代の女性たちで構成され年の差を感じさせない美しいハーモニーで童謡や古謡を歌いこなす。元気な声でみんなをまとめるのは小川さん。18年前、地域の高齢者の楽しみにつくられたというコーラスグループ。小川さんが関わったのは4年前から。「古里への恩返しのつもりで始めたのですが一番私が楽しんでいます」と笑う。



 二十歳で教職に就いた。池間小学校を皮切りに宮島小や西辺小に勤務し、その間に2人の娘を授かった。33歳で夫の転勤もあって沖縄本島へ。「長女が生後5カ月で口蓋裂とわかった。何とか普通の顔に戻してやりたくて夏休みや冬休みは東京に通い、検査をしたり手術をさせたりした。結局、元通りにするまでに15年近くかかりその間の家族の絆は言葉で言い表せない」と涙を抑える。その長女玲子さんは、今では精神科医に。


夫婦ともに公務員という立場上、幼い子を誰かに見てもらわなくてはならなかった。「当時は子どもを預かってくれるところも少なく、私の実家、西辺に2人を預けて仕事をした。隣近所のお年寄りたちは外見の違う長女も普通の子として大らかに育ててくれた。そのことが、長女を伸び伸びと何の偏見も感じさせずに成長させたと感謝している」と話し、4年前に夫の古里城辺福里に帰って来た。


 西原の女性たちは40代から50代にかけて10年間祭祀に関わるニガインマを体験する。その体験から古謡も数多く歌いこなすことができる。小川さんは「私はよそに嫁入りしてニガインマは体験していないが、幼いころ聞いた歌や歌った歌は記憶に残っている。先祖の生きざまは古謡の中に残っている。これからは、私たちの世代が引き継ぎ、次の世代に渡していかなくてはならない」


 昨年3月には車いすの3人を含め二十数人で上覇し、県立博物館で宮古民謡やクイチャーアーグを紹介した。今年10月にはカリフォルニアでの出演が予定されている。「地域の文化が海外に披露される機会も増えてきた。先輩たちを中心に歌うことの楽しみをこれからも探り続けていきたい」と意欲は高まるばかり。


 小川 栄子(おがわ・えいこ)1947年7月1日生まれ。宮古高校卒業後、神戸女子短大初等教育科卒。68年池間小学校を皮切りに2009年前島小学校で定年退職。09年からゆりの会の世話役に。夫・栄一さんとの間に2女。孫2人。

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