2012年8月29日(水) 22:46

「米国の公僕」(行雲流水)

 メディアが伝える昨今のわが国為政者の言動は国民の意向や生活実態から大きく逸脱している。ことに政権党と最大野党の国会つまずきに対する責任のなすり合いやあら探しはうんざりの一語に尽きる


▼政権党はいかに権力を延命するかで時をかせぎ最大野党は見果てぬ政権の座の争奪になりふり構わず終始している。国民の目には紛れもなくそう映っているはずである


▼両党ともに再起不能かと同情を寄せられるほど国民の支持率は抜き差しならない凋落(ちょうらく)の現実に直面しているというのにである。海外メディアからも「日本は経済一流。政治は三流。外交五流」と皮肉られるわがニッポン


▼9年間に首相が7名も入れ替わる超短命内閣の風潮が定着しつつある不本意なわが国にあっても為政者諸氏は国民との遊離に心底思いを深めること乏しくどこ吹く風のようだ。去る27日の参院予算委員会における森本防衛大臣の言はまさにそうだった


▼野党から垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの低空飛行訓練計画の公表を求められた同大臣は何と「軍事的目的で行われる訓練ゆえ公表の必要はない」とつっぱねたのだ。オスプレイの低空飛行は空域にすさまじい爆音。強烈な風圧は飛行経路下に損傷をもたらすという


▼それ故に米本国の住民反対地域では飛行訓練は禁止されている。が、米国の不沈空母と化したわが国の縦断七つのルートでは飛行は予定。それなのに直接被害を受けることになる飛行経路下の自国民には訓練情報の公表は必要ないと言い放つ同大臣。米国の公僕かと耳を疑いたくなる。