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行雲流水
2012年10月10日(水)22:48

「オスプレイ」(行雲流水)

 日米両政府の筋書き通りオスプレイ12機の普天間海兵隊基地への配備は完了した。沖縄県民の反対総意はもとより全国知事会の反対表明も気にかけない強行配備である


▼日米合同委員会は同機の運用飛行について、人口密集地上空での飛行は避ける。騒音規制は遵守する。垂直離着陸モード(ヘリコプター機能)飛行は米軍基地内のみとする。低空飛行訓練は150㍍以上ですると合意した

▼合意文の大方は沖縄県や本州・四国・九州を縦断する飛行経路下の各県に広がっているオスプレイ配備反対の声に配慮したかのように装いながら結果として米軍裁量の運用を優先させることになる表現に終始している

▼人口密集地での飛行は避ける、の前文には「できる限り」の5文字がありやむを得なかったと言い繕えば人口密集地での飛行も可能となる。住民の安眠を妨害する夜間飛行訓練も行なわないではなく「最小限にする」である

▼裏返せば最小限にできない夜間飛行もあるということである。垂直離着陸モードでの飛行は米軍基地内のみとするにも「運用上必要な場合を除き」の表記が抜け目なくつけ加えられている

▼在沖海兵隊にとってはオスプレイの普天間配備はおろか実際の本格的飛行訓練でワクを大きくはみ出しても都合よく言い訳できる合意文書である。自国民の声よりも他国の軍事優先の要求を丸のみしたと評される野田内閣。国民支持率の下落はむべなるかなである。

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