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美ぎ島net
2012年10月13日(土)22:37

子どもたちに仕事の喜びを/ジョブシャドウイング

働く夢を広げようグッジョブ運動


ジョブシャドウイングで出発式に参加した児童たち=11日、市中央公民館大ホール

ジョブシャドウイングで出発式に参加した児童たち=11日、市中央公民館大ホール

 沖縄県の完全失業率は7.6%(2010年)。全国平均の5.1%と大きな開きがある。仕事をしたくてもできない失業者は約5万人、中でも30歳未満の若年層に多く、「みんなが生きがいをもって働く自立した豊かな社会の実現」にはほど遠い。宮古島市では2010年から商工物産交流課内に宮古島市グッジョブ連携協議会を設置し、子どもたちを対象とした「ジョブシャドウイング」を取り入れた。キャリア教育の一環として学校現場と地域の企業者たちに協力を呼び掛け、子どもたちは仕事の喜びを学んでい

宮古タタミ店(下地春玄代表)で仕事を観察する佐渡山隼人君(狩俣小4年)と宮国彰一郎君(鏡原小4年)

宮古タタミ店(下地春玄代表)で仕事を観察する佐渡山隼人君(狩俣小4年)と宮国彰一郎君(鏡原小4年)

る。


 「雇用情勢の全国並み改善」を目標に取り組まれているグッジョブ運動。産業振興による雇用の創出、雇用対策によるミスマッチの解消、若年者らの就業支援などを掲げることなどがねらい。運動の中で「ジョブシャドウイング」とは、まず子どもたちに仕事の魅力を体感してもらい、将来につなげようというもの。市では運動を勧めていくために、メンター(師匠・先輩の意味=企業主)となる多くの企業に呼び掛け協力を求めている。現在、小学校3校、中学校2校に44の企業が参加して取り組んでいる。

 ジョブシャドウイングを進めていく上で、同協議会は、企業を訪問するためのマナー教室や講演などを開き、実際の企業訪問に備えた。同協議会では先月26日、学校関係者や企業を対象とした説明会を開き、今月11日・25日の両日に実施される当日のスケジュールなどを確認した。

 コーディネーターの田村靖子さんは「子どもたちに人生の先輩、働くことの師匠として接していただき、働く人の思いを見せてほしい」とメンターたちに呼びかけた。西辺中学校の饒平名和枝校長は「子どもたちの今後の成長が楽しみ」と話し、企業に期待を込めた。また、狩俣小学校は担当教諭2人があいさつ「これまでの学習を通しチームワークも良くなり、当日が楽しみ」と話した。

 児童たちは、メンターさんから、あいさつや、言葉使い、他人とのコミュニケーションの取り方、チームワーク、仕事に対する思い、熱意、仕事への取り組み方などを学ぶ。仕事を体験するのではなく、働く人の思いをくみ取る。

 11日は狩俣小・鏡原小・宮原小54人の3校合同のジョブシャドウイングが実施され、市中央公民館で午前9時から出発式が行われた。親や教師、ボランティアも加わって各企業へ児童を送迎、子どもたちは職場で名刺を交わし仕事ぶりを観察した。

 25日は中学生(西辺中・鏡原中)を対象に実施される。

ジョブシャドウイングとは

 児童生徒が企業の職場で従業員に影のように寄り添い、働く大人の取り組む姿勢を観察すること。ジョブシャドウイングを体験することで、「仕事」とは、「働く」とはどういうことかを感じ、認識の幅を広げてもらう機会にすること。

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