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2012年12月26日(水) 21:36

「いじめによる児童生徒の自殺者が増加しています。その問題点は」

日本親業協会親業インストラクター 福里 盛雄


1 いじめによる児童生徒の自殺が、大きな社会問題となっている。


 大津市立中の2年生男子のいじめによる自殺、兵庫川西の高校2年生もいじめが原因で自殺した。その他、多くの児童生徒がいじめが原因で自殺していることが報じられています。国や地方自治体も、いじめによる児童生徒の自殺に関して危機感を抱き始めた。それはなぜでしょうか。いじめによる自殺は、将来性のある若者の人材を失うことになり、肉親はもちろん、社会にとっても深い悲しみと大きな損失であるからであります。そのために、文部科学省も地方自治体、その他の関係機関も適切ないじめ防止策を実行し、努力をしています。



 ところが、いじめ防止のためのその効果もあまりないようだ。文部科学省が全国で緊急調査を実施した結果によると、いじめの問題は、減少どころか、かえって増加していることを統計資料は証明しています。いじめは陰湿になり、いじめの被害者の生きる意欲を奪い、人間としての人格を完全に否定してしまう。いじめの仕方も次第に巧妙化している。いじめの形は大きく分けて、肉体に対する生命の安全を脅かす暴力行為と精神的平安を脅かすいやがらせ等の精神的攻撃に二分することができます。


 精神的攻撃方法としては、仲間外れにされたり、集団でその人を無視したり、中傷したり、持ち物を隠したり、金品を要求したり、危険行為を強制したり、これらのことをその人の意思に反して強いられると、人は生きていく希望を失い、死の道を安易に選択するようになります。いじめ被害者が自殺した場合、直接手を下して死亡させていなくても殺人行為と同じだと評価されなければなりません。


2 いじめの増加の原因は、一体何でしょう。


 地方自治体も国も、いじめの問題をいじめの加害者を外側から、さまざまな手段を講ずることによって、いじめ問題の減少を試みているように思えます。例えば、いじめ行為に対しては目をそらさず、周囲に伝達すること、学校では先生に伝達し、その他の関係機関に通報することなどの対策の強化を図っています。


 しかし、いじめ行為が起きてからそれを防止する策より、いじめ行為をするその人の内部の心の闇の部分に光を当てるのが正しいのではないだろうか、と考えます。いじめが発生してからその防止をするより、いじめ行為を起こす前にいじめの芽を摘み取ってしまうことが、最も適切であると考えます。


 友達をいじめることは、自分の心に満たされない空洞があるからです。言い換えれば、自分自身が不幸だと感じているからです。自分は本当に幸せだと心が満たされている人は、自分が好きであり、自分をこよなく愛しています。自分を愛している人は、他人に対しても親切、寛容で、善意な態度を取ります。


 いじめ問題は、人間関係が希薄になったことが、大きな原因であると指摘されています。人間関係が希薄になったということは、お互いの絆の結びつきが弱くなったことを意味します。また、お互いは、相手との連帯関係、協調関係の中で生きることが、人間として一番幸せな生き方であると、相互に感謝する心を失っていることを意味します。人の魂に本当の愛の光が差し込むとき、人の魂は活気を取り戻し、自分を愛するようになり、そして他人をも愛することができるようになると言われています。そして、お互いをなくてはならない尊い存在として、相手の人格に対しても尊敬するようになるのです。


 いじめ防止の問題点は、人間が人間の本質を回復することです。私たち人間を創造した愛の根源である創造者の意思に合致した姿を回復することが、いじめという非人間的行為をなくす方策ではないだろうか。

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