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【特集】新年号
2013年1月1日(火)8:50

かんがいほ場整備率 宮古1位/上野

野菜のハウス栽培進む/トウガン、ゴーヤーの主産地

 旧上野村では、ほ場やかんがい施設整備が宮古各地区(旧平良市、同城辺町、同下地町、同伊良部町、多良間村)の中で最も進み、地下ダムの水を利用した野菜のハウス栽培が盛んに営まれている。


 上野地区の2012年3月末現在のほ場整備率は、宮古地区平均の51・0%を47・2ポイント上回る98・2%。スプリンクラーなどのかんがい施設は、ほ場整備の済んだ所に優先して設置するため、ほぼ百パーセントの畑に水が入った。

 上野地区で農業基盤整備が大きく進んだのは、歴代村長や職員の事業推進に懸ける熱意や先見の明があったと評価されている。

 地下ダムの水は、農業形態を大きく変えた。水が来る以前、野菜のハウス栽培は、水タンクをトラックに積んで給水所と畑をピストン往復するかん水作業に多くの時間を割いた。現在はコックをひねるだけで、広大な面積にかん水できるようになった。

 県が発行している「宮古の農林水産業」によると、市町村合併の年に9万3604平方㍍だったハウスの設置面積は、6年後の11年には2・7倍の25万5296平方㍍と急増した。

 ハウスで栽培されているトウガンの10年度生産量は733・5㌧と宮古6地区の中では最も多い。地区全体の78・6%を占めた。

 宮古は全国でもトウガンの主産地とされ、冬場は宮古産の独壇場になるという。ブランド化の条件となる「定時、定量、定品質」出荷体制がほぼ整い、平均キロ単価は200円前後と安定した。関係者の中には「上野のトウガンはブランド品になった」とみる向きもある。

 ゴーヤーも271・3㌧と1位。地区全体の40・6%を占めた。需要が年々伸びる傾向にあり、JAは出荷量を増やす方針を示している。

 宮古製糖城辺工場によると、サトウキビの現在の平均反収(平年値)は7959㌔と、15年ほど前の7277㌔と比べ682㌔(9・3%)増えた。水は増収効果だけでなく、干ばつ被害も解消した。

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