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美ぎ島net
2013年1月12日(土)23:00

地域農業の活性化に挑む/宮古地区就農青年クラブ連絡協議会

農業青年たちの挑戦


青年クラブのメンバー

青年クラブのメンバー

 宮古地区の農業は、サトウキビや肉用牛、葉たばこなどの生産が主となり、近年は地下ダムなど生産基盤整備の進展と航空輸送整備に伴い、施設園芸のトーガンやニガウリなどの品目、マンゴーなどの生産も拡大している。一時期減少していた青年農業者も増え、同協議会では、連絡を密にして意見や情報を交換することで農業生産を高め生活の向上を図っている。



プロジェクト活動では大豆栽培に取り組んだ

プロジェクト活動では大豆栽培に取り組んだ

 若者の農業離れが顕著となった1970年代。75年に青年農業者の生産技術向上と交流を目的に同協議会は結成された。現在、宮古島市・多良間村併せて23人の会員が活動している。会長は宮平浩幸さん(24)。月1回の定例会を設け、それぞれ取り組む農業の情報交換や資質向上のための学習会などを行う。このほか、2年から3年と期間を設け、プロジェクト活動を実践することで地域への貢献も図る。また、産業まつりなどの地域イベントや県農業青年技術交換への参加など、さまざまな活動を通し、農業青年としての役割を地域で展開している。後押しするのは、宮古農林水産振興センター農業改良普及課。(佐渡山政子)

プロジェクト活動
 2010年から取り組んだ「だいずまみプロジェクトへの挑戦-大豆で地域の輪を広げよう」。以前は県内でも生産が盛んだった大豆だが、現在では栽培農家がゼロという状況。そこで、大豆栽培の可能性を探るために、播種時期や品種の検討を行った。収穫した大豆は食育活動に活用している。

防犯パトロール
 また、農業生産に係る一斉防犯パトロールも09年から実施。近年、夜間に農産物や農業資材の盗難が見られ、農家経営が脅かされるとして活動内容に取り入れた。管内を4地区に分け、警察や防犯協会とも連携して行っている。農家が安心して生産活動に取り組めるように野菜ほ場やマンゴーハウス、農器具置き場などを重点的にパトロール、農家に喜ばれている。

 
農業体験と食育学習会
 地域の子どもたちに食や農業への関心を高めてもらおうと、教育機関と連携をとり、保育園や小学校を対象にした農業体験、食育学習体験なども行っている。これまで、野菜の植え付けや大豆を使用したゆし豆腐づくりにも挑戦した。

消費者との交流
 消費者との顔の見える交流を目的に、「宮古の産業まつり」で、野菜や苗などの販売を通し、交流を深める。JAおきなわ宮古地区青壮年部との共催で行われる「年末野菜即売会」も地元の風物詩として定着してきた。

これまでの活動成果
 積極的な活動が認められ09年、県内では18年ぶりに優秀農業青年クラブ表彰で、「農林水産省経営局長賞」を受賞、農業青年たちの励みとなった。また、毎年県農業青年技術交換大会に参加し、意見発表、プロジェクト発表の部で優秀な成績を収める。09年、10年度には、県代表として九州・沖縄地区青年農業者会議で堂々と意見を発表した。
 宮平会長は、「離島である宮古島の農業・農村の活性化を目指して地域イベントへの参加、農漁業者との交流、活動のPR、農業体験学習の受け入れなどを積極的に行っていきたい」と意欲を示す。

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