2013年2月11日(月) 22:35

「立春」(行雲流水)

 2月4日は立春。この日から暦の上では春になる。童謡の『早春賦』では、「春は名のみの風の寒さや」と歌われるが、野山では春の気配が立ち始めている。落ち鷹も北の営巣地へ帰る準備をしているのだろうか。あちこちで鳴き声が聞こえてくる



▼春は草木の芽が「張る」の意であり、また田畑を「墾る」の意である。英語で春を意味するスプリングには、跳ねる、起る、芽を出す、ばね、泉などの意味もある。いずれも、万物に生気がみなぎっているありさまを感じさせる


▼映像で見る氷山の崩壊や流氷、切り立ったアルプスの山々の眺望は美しいが、厳しい状況下で生命を維持する生命体の強靱さや、環境とその変化に適応、はるかな時間の中で進化してきた多様な生き物の存在に驚嘆する。風雪に耐えて小さな可憐な花が誰に見られるともなく咲いている


▼最近の研究によると、大きな水圧と低い水温、さらには光のない真っ暗な深海でも多様な生物が存在している


▼さらには、海底火山等の周辺にある熱水噴出孔から噴き出る300度を超える熱水の周りでも生物の新種が次々に発見されている。太陽光が届かないから光合成ができず、人間にとっては有害な硫化水素からエネルギーをとって生息しているという


▼ともあれ、生物としてのヒトは、人間の次元で、生きる内容として文化を持って生存する。例えば、シュバイツアー博士は思想の中心に「生命への畏敬」をおき、その実践として、ランバレネで医療活動を行い、また、核兵器廃絶を訴えた。