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2013年2月12日(火)22:33

宮高ウエートリフティング部監督/渡慶次 晃さん(43歳)

競技の楽しさ伝えたい


渡慶次晃さん

渡慶次晃さん

 ウエートリフティングの強豪・豊見城高、糸満高で監督を務め、全国大会団体優勝など輝かしい実績を収めた。常に勝つことが求められた指導だったが、今は違う。「持つ楽しさと競技の楽しさ、体づくりを好きになってもらいたいという思いが強い」と話す。


 2011年4月に赴任してウエートリフティング部を立ち上げた。男女計8人の部員でスタートし、器材は県やウエートリフティング協会から借りた。

 入部した生徒はもちろん素人だ。競技のルールすら知らなかった。そんな生徒たちの潜在能力を一気に引き出し、瞬く間に宮高を県内有力校に押し上げた。

 県大会での女子団体優勝をはじめ、個人48㌔級では佐渡山彩奈が全国3位の快挙を成し遂げた。技術以上に「楽しんでもらう」ことに重きを置いて指導した結果だった。「好きになることで『もっと持ちたい』という気持ちが生まれ、競技に対する意識が変わる。その意識が力をつける」

 部室の雰囲気はいつも明るく、練習する生徒の表情は充実感にあふれる。「僕自身が充実している。どれだけ生徒と一緒にいても苦にならない」と笑った。

 監督として「全国チャンピオンを出すことは一つの目標」としながらも「体を鍛えることを好きになってほしい」と言う。「ランニングでも筋トレでも運動を続けることが力になる。それによってスポーツ以外のことにも集中できるようになる」と話し、スポーツを通じた人間教育の実践に新たな決意を示した。

 渡慶次 晃(とけし・あきら) 1969(昭和44)年11月7日生まれ。国頭村出身。辺土名高、日本体育大を経て92年から教べんを執る。豊見城高、糸満高でウエートリフティング部の監督を務め、全国団体優勝など数々の実績を上げた。2011年4月に宮高赴任。

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