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行雲流水
2013年2月18日(月)23:11

「浦添市長の決意」(行雲流水)

 民主党の政権公約は、新自由主義的な自由競争による格差社会のゆがみを是正して、再分配重視で福祉国家を目指すものに思えた。2009年の選挙では、税金の無駄遣いや天下りを根絶するなどして、消費税は上げないと公言して選挙に大勝した。しかし、野田政権になってからは約束とは反対の消費税引き上げに躍起となった


▼消費税についてはいろいろな考えがあるが、約束を平気で破ることに対する幻滅が広範な国民に政治不信を招いたことは否めない

▼先の衆院沖縄選挙区では、各党の候補がオスプレイ配備撤回と普天間基地の閉鎖と返還、県内移設反対を政策に掲げた。それは県民の総意ともいえ切実な声である。しかし、前民主党政権も現自民党政権も、辺野古移設推進の方針に変わりはない

▼基地問題に関する限り、どの政党から県選出の国会議員が選出されても国は動かない、という無力感が県内に漂う。それはまた、沖縄に犠牲を強いる政府に対する不信感をいよいよ深めている

▼もう一つ、例えば、消費税問題に対する国民の世論と、その反映であるべき選挙結果の乖離の大きさである。そこには選挙制度の問題やマスメディアの影響が大きいが、その後、国民的論議を呼ぶことはほとんどない

▼状況は、政治不信を通り越してニヒリズムを生みかねない。しかし、「国民はそのレベル以上の政治を持つことはない」という言葉もある。松本哲治浦添新市長は語る。「市民が主役の民主主義を、本当の市民主体の政治を、この浦添から発信したい」。

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