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ペン遊・ペン楽
2013年2月27日(水)23:18

♪ええじゃないか/清水 早子

2013.2.28 ペン遊ペン楽


 2013年2月24日、「愛す宮古市民ピースアクション」と銘打ったイベントが開催されました。宮古島市立中央公民館野外広場に、「ええじゃないか♪宮古島、基地にしないでええじゃないか♪」「ええじゃないか♪今のまま、平和な島でええじゃないか♪」とリズミカルに言葉が跳ねました。


 若いママさんたちはおさな児を遊ばせながら、手作りのおにぎりやパンやお菓子を出店し、その合間に舞台で歌ったり、踊ったり、無農薬野菜を作る若者は人参や葉物を、おばさんたちは手芸小物を並べながら、舞台に手拍子を合わせました。

 江戸時代末期、世直しの民衆のお囃子として流布したと言われる「ええじゃないか♪」のテンポは、現代のラップ音楽につながっています。お囃子もラップも言葉を際立たせるメッセージ性の強い音楽と言えます。

 その「ええじゃないか♪」の楽しい歌声のあと、「ばんたが島」の積み上げた平和のケルンが崩されることへの憂いを、琉球弧の島々の住民がリレートークしました。

 おもむろに、沖縄島から、石垣島から、西表島から、与那国島から集まった住民たちは一様に、政府・防衛省が推し進めようとしている南西諸島の軍事化への懸念を会場の参加者に語りかけました。与那国の住民は、「台湾と与那国の漁師は弁当を分け合うほどに親しく交流しながら漁をしているのだから、海の上に境界をつくらないでほしい」と。戦争体験者は「沖縄でも基地のなかった島は戦時中、米軍の攻撃を受けなかった」と語り、高校生は「将来戦争が起これば、戦地に行くのは自分たちなのだから止めないとならない」とうつむき加減に話していました。

 集会後、参加者たちの間に、こんな話が交わされました。

 数日前のニュースで、「奄美・琉球列島が世界自然遺産の候補に」とあったね。そう、琉球弧には世界に誇れる森とサンゴ礁と動植物の生態系があるよね。この世界遺産の候補の中に、ぜひとも世界有数のサンゴ礁であるヤビジ(八重干瀬)を加えていただくように、行政とともに宮古島市民がこぞってユネスコに働きかけてはどうだろう? さらに、軍事利用が取りざたされる下地島空港は、太陽光のメガソーラーにするというのはどうだろう? あれだけの広大な土地をクリーンな自然エネルギーの供給地にすれば、宮古諸島全戸の電力がまかなうことができるのではないだろうか?などと。

 こんなことを夢想するのは、島に戦闘機がやって来るのではないか、戦闘部隊が駐屯するのではないかと恐れるよりずっと気持ちが良くて、それこそ、ええじゃないか、ですね。

 ヤビジを自然遺産に、ええじゃないか♪下地島にメガソーラー、ええじゃないか♪
 隣人を疑い、戦うことを考えるのではなく、生態系を守り育て、自然と共生することに知恵を集める方がええじゃないか♪島々の子どもたちに明るい希望をつなぐことができてええじゃないか♪
(宮古ペンクラブ会員)

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