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2013年4月12日(金) 23:40

エコアイランド宮古島の取り組みについて(3)/大金 修一

私見公論64


 太陽光発電の導入が止まらない。先月、国が公表した再生可能エネルギー発電設備(太陽光、風力、バイオマス、地熱、中小水力)の導入状況は、平成24年4月から12月末までに運転を開始した設備では117・8万kWとなっており、うち太陽光発電設備は111・9万kWを占めている。また、今後稼働予定として国の認定を受けた設備では523・6万kWとなっており、うち太陽光発電設備は470・4万kWを占めている。



 再生可能エネルギーについては、70年代のオイルショック以降の国の石油代替エネルギー政策や90年代の地球温暖化対策等を背景に導入が進められてきており、平成23年度末時点での再生可能エネルギー発電設備の累積導入量は約2000万kW、うち太陽光発電設備は約530万kWであったが、太陽光発電設備については昨年12月時点の今後の導入予定だけでその累積導入量の約9割が導入されることになるという驚くべき数字である。


 これは昨年7月に施行された再生可能エネルギーの固定価格買取制度の影響によるものであるが、本制度は再生可能エネルギーにより発電された電力を国が定める固定価格で一定の期間、電力会社に買い取りを義務づけたものである。買い取り価格は各設備により異なっており、例えば住宅用太陽光発電設備(10kW未満)であれば、平成25年度の買い取り価格は38円/kWhと、通常われわれが電力会社から買う電気代より高い額となっている。


 一方で、電力会社が再生可能エネルギー電気の買い取りに要した費用は、買い取った電気を送電網を通じてわれわれが普段使う電気として供給されることから、電気料金の一部として使用電力に比例した賦課金という形でわれわれ国民が広く負担することとなっている。


 国が公表した平成25年度における賦課金は全国平均で0・4円/kWh、標準的家庭(月に300kWの電気を利用)での負担額は、月額電気料金7000円に対し、全国平均で120円の負担額とされている。本制度は、このような仕組みを通じて再生可能エネルギー電気を電力会社が高く買うことにより再生可能エネルギーを導入する者にインセンティブを与え、わが国におけるエネルギー自給率の向上、地球温暖化対策、産業育成を図るとともに、コストダウンや技術開発により、再生可能エネルギーが日本のエネルギーを支える存在となることを目指すものであることから、ここでこの制度についてとやかく言うつもりはないが、今後も導入が進むであろう太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーについては、個々の取り組みとして完結せず、地域等と連携したより付加価値のある取り組みとして発展させられるかが重要であると考える。


 宮古における太陽光発電設備の導入状況は平成年4月から平成25年1月までに運転を開始した設備では0・2万kWとなっており、累積導入量は平成25年1月末時点で0・5万kWと、これは宮古の電力需要のピーク時における約10%の供給力に匹敵する。また、七又地区におけるメガソーラー実証研究事業の他、来間島においては、再生可能エネルギーを地域において最大限効率的に利用する「利用モデル」を構築することにより、エネルギーセキュリティの確保やCO2排出削減に資することを目的として、島内で再生可能エネルギーの地産地消を行う「再生可能エネルギー100%離島モデル」の構築を目指した実証事業が展開されている。


 宮古において、太陽光発電は今後も防災対策等の観点からも導入が進むと見込まれるが、宮古はわが国の低炭素都市のモデルである「環境モデル都市」の認定を受けており、環境モデル都市行動計画において野心的なCO2削減目標を掲げているところ、島の人々の意識の高さはさることながら、「エコアイランド宮古島」の旗の下、島の活性化に資する大きな枠組みの中でこのような取り組みが進められていくべきである。