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2013年4月18日(木) 0:26

「抜け道」(行雲流水)

 政府の国民向け外交文書には往々にして言い逃れを容易にするためか「抜け道」が見え隠れしたりする。昨今さらに反発を強めている垂直離着陸輸送機オスプレイの沖縄配備直前に日米合同委員会が発表した「安全宣言」もその例にもれない



▼宣言文にはオスプレイの強行配備にこぞって抵抗する県民を静めるためか「人口密集地上空での飛行は避ける」「騒音規制は順守する」「ヘリコプターモードの飛行は米軍基地内に限定する」「低空飛行は地上150㍍以上でする」等々が明記されている


▼しかし人口密集地上空の飛行は(できる限り~)、夜間飛行は(最小限に~)、基地内でのヘリモード飛行は(運用上必要の場合を除き~)の抜け道表記がただし書きの体裁で随所に加えられている。したがってただし書きを主張すれば違反とはならないのである


▼実際に宜野湾市街地上空でのヘリモード違反飛行をメディアから指摘された普天間海兵隊副司令官は合意は〝できる限り〟守るようにしていると答えた。言外にだから違反ではないと強調しているのである。沖縄防衛局も日米の騒音防止協定で制限されている午後10時以降の飛行に対し「米軍の運用上の所要」によるものだから協定違反にはならないと答えている


▼主権国家わが国の役人までが〝抜け道〟のただし書きを盾に自国民の過重な被害負担よりも思いやり予算という国民の膨大な税金を注いでいる他国軍隊の機能を優先させる現実がここ沖縄にはいちじるしく山積している。