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行雲流水
2013年7月2日(火)9:00

「世界を席巻する経済」(行雲流水)

 「経済」が世界を席巻している

▼イスラエルのテルアビブ市では3年ほど前から、市長が先頭に立って、経済効果を期待して世界の同性愛者の観光客誘致をすすめ、世界の同性愛者たちが集まるスポットになった。イスラエル国民の大半はユダヤ教徒で、同性愛は宗教上基本的に認められていない。それでも、「経済」至上主義は広がっていく


▼英国のジャーナリストのジェスカ・ウイリアムズの著書によると、7カ国での調査の結果、十字架がキリスト教のシンボルであることを知っている人は54%であるのに対し、多国籍企業マクドナルドの黄色いMのマークを知っている人は88%だった。心の満足を精神性で求めるより、高級ブランドを持つことで満たす人も増えているという

▼「経済」が重要であることは言うまでもない。しかし、新自由主義的なグローバリズムで国家間でも、国内でも格差は拡大、世界は不安定さを増している

▼ブラジル人はサッカーが大好きである。それにもかかわらず、サッカー・ワールドカップに多額の公金が投入されることに反発、この6月20日のデモは、70以上の都市で、約100万人が参加する最大規模になった。物価高による生活苦、劣悪な教育や福祉の改善に予算を振り向けよという要求である。世論調査によると、デモ支持は国民の70%を超えている

▼国際競争力も国民大衆の生活も大切である。そのバランスをどうとるか、それは制度設計にかかっている。私たちがどのような未来を選択するかにかかっている。(空)

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