2013年7月28日(日) 9:00

普天間 健さん(29歳)/打楽器奏者

島を豊かな音楽土壌に


普天間 健さん

普天間 健さん

 「特別な楽器や声楽を学んでいないと音楽ではないような考え方があって音を楽しむ機会を失している。現代音楽は音の表現をあらゆるものから引き出そうとする試みで、ボディーパーカッションなどもその一つ。子どもたちにはその次元から音楽になじんでいってほしい」と話し、音楽仲間と保育園でのミニ演奏会をスタートさせた。



 普天間さんは昨年9月、留学していた韓国釜山藝術大学実用音楽科の卒業を機に、古里宮古島に活動拠点を移した。同時に地元の音楽仲間たちとあらゆる公演に挑み、島の音楽土壌を豊かにしている。昨年9月には国際的作曲家・吉岡孝悦氏を招へいして、「打楽器と合唱の祭典」を成功させ、同年12月には「マリンバ・パーカッションリサイタル」を開いた。今年に入ってからはボランティアで学校を巡演し、今月20日には「ドラムサークル」、8月は「夏休み親子芸術劇場」(市教委・文化協会主催)への出演、釜山での「韓日ドラムキャンプ」などと精力的。


 音楽との出合いは、幼稚園のころピアノ教室に通ったのがきっかけ。生まれつき高度難聴だったが音楽が好きで中学校では吹奏楽部に入り、特にマリンバの魅力にひかれて高校からは本格的に取り組んだ。補聴器をつけて臨んだ第25回全九州高校音楽コンクール打楽器部門ではグランプリ(金賞)を受賞した。大学は琉大理学部に入学するも、どうしても音楽の夢が捨てきれず2年で中退、音楽の道へ進もうとした矢先、体調を崩し完全に両方の聴力を失う。


 「医師から回復は難しい、人工内耳をつけても音楽をやるのは困難だと言われた。迷った結果、左に人工内耳を埋めることにした。ところが、音の強弱や広がり、音色、音質などがすべて違った」と話し、練習に練習を重ね、記憶にある音色と照らし合わせながら感覚を取り戻していったという。


 努力の結果、聞こえる音の幅は広がり、演奏力はよみがえった。勇気を与えてくれたのは、演奏を聴いて喜んでくれた園児たちの笑顔だった。「子どもたちに音楽の楽しさ、表現力を引き出す力を教えていきたい」と目標を語る。


 普天間 健(ふてんま・たけし)1983年12月13日生まれ。平良中卒業後、昭和薬科大学附属高校卒、琉大理学部数理科中退。韓国釜山藝術大学実用音楽科卒業。マリンバを吉岡孝悦・金恩恵、ラテンパーカッションをソン・ヒョンギュの各氏に師事。2009年、文化庁派遣事業に演奏員として学校芸術鑑賞会に派遣される。沖縄交響楽団や一般吹奏楽団体での演奏、ドラムサークルファシリテーターとして小・中・特別支援学校にてコミュニケーション音楽の研究・実践を行う。裕さん・孝子さんの長男。

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