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2013年11月2日(土) 9:00

「フェイズ3の眼」/(行雲流水)

 柳田邦男の「フェイズ3の眼」(講談社文庫)は人間はなぜミスを犯すのか、ミスを最小限に食い止めるにはどのような精神状況が良いのかを記した本だ。普段の落ち着きを失わず、かつ適度な緊張感が必要だと指摘する。「フェイズ3」は、大脳の意識レベルが適度な緊張状態にあり、周囲への目配りや総合的な判断、先見力が最も良く発揮される状態を指すらしい。主にサラリーマンを対象にして書かれた本だが、車の運転もフェイズ3の眼で運転すると事故の確率はぐんと下がるといわれる


▼議場に緊張感が無くなったといわれて久しい。当局とのなれ合いで、行政のチェック機能が薄れていることなどさまざまな要因が挙げられるが、一番の要因は市民が議会に関心を示さなくなったことではないだろうか。一般質問を傍聴する市民はほんのわずかで、質問内容も「何も議場でやる必要はないのではないか」とささやかれるなど、緊張感や迫力に欠けるものが多い


▼市議会の新しい議員が誕生した。新議員らはそろそろ当選祝いの浮かれ気分から抜け出して、議会活動へ意欲が湧いているころだろう。26人の新議員は「農水産業の振興」「観光の発展」「教育の充実」「雇用の拡大」「福祉の充実」などを公約に掲げた。市民目線に立った冷静な判断力で議会活動を展開し、市の課題解決に奮闘してもらいたい。議場ではフェイズ0「寝ている状況」、フェイズ4「極度の緊張感」に陥らないようにとの期待を込めて。(地)