火災警報機を無料設置/宮古島市
宮古島市では市消防団(前川尚誼団長)の協力で、70歳以上の高齢者独居世帯と夫婦高齢者世帯に住宅用警報機を無料で設置する事業を実施していて、4日には市平良福山地区で取り付け作業が行われた。
2006年6月の消防法改正により、新たに建築される住宅への住宅用火災警報機の設置が義務付けられ、消防などではそれ以前に建てられた住宅へも設置するよう呼び掛けている。しかし宮古島市での設置状況は13年6月1日現在で49・9%、県内29市町村中23番目の設置率と普及が遅れている。
市では数年前に高齢者独居世帯で火災死亡事故が発生したことなどを踏まえ、高齢者独居世帯と高齢者夫婦高齢者世帯への住宅用火災警報機の設置を決定。12年10月31日時点での70歳以上の独居・夫婦世帯4500世帯のうち、前期分として6月から城辺、上野、下地、伊良部地区と平良地区の農村部の2400世帯への取り付けを開始。取り付け作業は市消防団員と女性防火クラブ員が土・日曜や祝日、仕事後の夕方などの時間を使って各地域で行ってきた。今回、福山地区28世帯での取り付けが完了すれば前期分がほぼ設置終了となる。
設置作業開始を前に福山農村研修集会所で出発式が行われ、前川団長が「火災から生命、財産を守るためにも作業を頑張ってほしい」と団員を激励。来間克消防長の「消防団員と女性防火クラブ員の協力に厚く感謝している。火災による死亡者をなくすためにも今後もすべての住宅に火災警報機の設置を推進していきたい」とするあいさつ文を市消防本部予防課の川満秀海課長が代読した。
今回は市消防団平良分団の砂川寛裕副分団長が対象世帯を回り、取り付け作業を行った。自宅へ家庭用火災報知器の設置を受けた男性は「付けてもらい安心。行政が無料で設置するのは良いことだと思うし、感謝している」と語った。
後期分2100世帯への取り付けは年明けごろからを予定している。