2013年11月17日(日) 9:00

九州大会目指し取り組んだ「人頭税」/宮古高校放送部

高校生の視点で先人の思い伝える


テレビドキュメント班

テレビドキュメント班

 夏の大会NHK杯放送コンテスト県大会のラジオドラマで最優秀賞を受賞(6月)するなど、放送部門の飛躍が顕著な宮古高校放送部(新里美貴部長)。秋の大会といわれる「九州高校放送コンテスト」県大会は、12日那覇市の「てぃるる」で行われ、テレビドキュメント部門が優良賞を受賞した。同部門は「人頭税」をテーマに「思いー受け継ぐもの」を制作。監督の平良麗さんを中心に10月から活動を開始して史跡巡りや演劇、クイチャーフェスティバル、高校生100人にインタビューなど、あらゆる視点からスト

ラジオドラマ班

ラジオドラマ班

リーを構成、今回の受賞もこうした島の歴史に真摯に取り組む姿が評価された。制作にあたった平良麗さん(2年)は、「ただ、人頭税の歴史を紹介するだけでなく、その時代に島民が何を思い、どう暮らしたかをあらゆる角度から考えてみたかった」と話し、さまざまな切り口で人頭税を浮き上がらせた。作品が出来上がるまでを追った。

 


「人頭税史跡巡り」で先人の歴史学ぶ


10月に行われた「人頭税廃止110年」の史跡巡りで

10月に行われた「人頭税廃止110年」の史跡巡りで

 テレビドキュメント班は、新里美貴・平良麗・古謝舞・松川萌夏・池田怜奈さんの5人。10月初旬、宮古郷土史研究会が主催して行われた「人頭税廃止110年記念史跡巡り」に同行したのは、平良・松川・古謝さんの3人。一行は中村十作が黒真珠の養殖を試みた平良のトゥリバー付近からスタート、下地の城間正安住居跡、農民総代の川満亀吉の生家、密会が行われたというパチャガ崎、宮古上布の織手を祀った真屋御嶽などを巡り城辺に向かった。3人は、講師が語る歴史の流れをメモし、現地ではビデオカメラを回すなど、真剣に取材に取り組んだ。
 人頭税石のなぞを知った3人は、後に同校生100人にインタビュー、「人頭税石は、その高さになると税を納めるというのは本当かどうか」をイエス、ノーで答えてもらった。平良さんは「89対11で、ほとんどがイエスと答え、歴史の真実を知らなかった。私たちも史跡巡りに行く前はイエスと思っていた」と話し、実際に場所を確認したり、歴史を知ることの大切さを再認識していた。


演劇とクイチャー大会、根底には「人頭税」が


 今月3日は、カママ嶺公園で第12回クイチャーフェスティバルが開催され、マティダ市民劇場では、市こども劇団によって、人頭税に関わる第1回オリジナル創作劇「はしり星にのって~あの空となり海となり」の練習が行われていた。メンバーは二手に分かれ、それぞれを取材した。劇団を取材したのは、新里さんと松川さん。人頭税の時代からタイムスリップした女性を通し、当時の社会環境を知った現代の高校生たち。最後のクライマックスで虐げられた農民が「おれたちは歌うことをやめない、踊ることをやめない、踏みにじられても生きることをやめない、生きるのさ、それがアララガマ」。この言葉を作品に生かすための取材だった。
 また人頭税制のころ、完納祝いや旱ばつの続く天災に雨乞い歌を踊ったとされる歴史から、宮古の唯一伝統芸能とされるクイチャーを歌い・踊り・語り継いでいこうと始められたクイチャー大会の会場に足を運んだ平良さんと古謝さん。2人は、最初を飾った「漲水のクイチャー」の皆さんの映像許可を前もって取っていた。平良さんは「あの大変な時代に、こんなに明るく躍動感のある歌や踊りがあったことを誇りにさえ思う」と話した。

 
高校生の視点を地域でも上映会


 今回県大会に出場したのはラジオドラマ班の6人、テレビドキュメント班の5人だった。引率した顧問の富村敦子教諭は「今回、テレビ班は今年人頭税廃止110年に鑑みストーリーを構成、何よりフィールドでの取材が功を奏しテーマの受け継ぐという内容にフィットしたと思う。最優秀賞には届かなかったが、ぜひ作品を多くの人たちに見てもらいたい。機会を設け上映会を開きたい」と話した。

  • 宮古島の人口

    令和元年6月1日現在

    宮古島市 54,671 人
    27,526 人
    27,145 人
    世帯数 27,554 軒
    多良間村 1,141 人
    609 人
    532 人
    世帯数 522 軒
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