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行雲流水
2013年11月23日(土)9:00

「台風」(行雲流水)

 今年は台風の当たり年のようだ。19年ぶりに台風の数が30を超えて発生したという。それにしても台風銀座と言われた宮古島での今年の台風被害は微々たるもので台風があったかどうかも定かでない

▲30番目の台風がフィリピンを襲ったのは2週間前、11月になってからだ。7日から8日の朝にかけての台風の勢いは想像を絶するとしか言いようがない。その被害たるや東日本大震災を彷彿させるほどの惨憺たるもので、これまでの台風についての見方を変えさせられるものであった

▲気候システムは変化していると科学者たちが指摘するようになって久しい。気候の変化は緩やかなせいもあって、そのことにさして気にも留めなかったが、考えてみるとこの60年の間に宮古島の気候も大きく変わっていることに気付かされる

▲宮古島でも接地気温が氷点下を記録し、霜が降りたこともあるがいまではありえないことになっている。1960年代の第2・3宮古島台風以外は最大瞬間風速も50㍍程度で済んでいたはずであるが、2003年には瞬間最大風速70㍍を超える台風が吹きすさんだ

▲すべての生物の生存を支える基本システムの一つが気候システムであるとイギリスの科学者・スティーブ・エモットは指摘し、人間の止まることのないエネルギー消費・生産活動がもとで引き起こされた気候変動は人類の生存を脅かしているとその著書の中で説く

▲温暖化した地球大気の引き起こす暴風雨は発生頻度も破壊力も増大すると予測されている。フィリピンを襲った台風30号ハイエンの勢力と破壊力は台風の通り道になっているこの宮古島にとって決してよそ事ではない。(凡)

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