1772万円の黒字計上/コーラル社14期決算
資金繰りは依然厳しく
宮古島市などが出資する第3セクター、コーラルベジタブル社(社長・下地敏彦市長)の第14期定時株主総会が26日、市役所下地庁舎で開催され、第14期(2012年9月1日~13年8月31日)決算報告を承認した。単年度決算は1772万円の黒字を計上。市の補助金3000万円を未払い給与や原料代の支払いなど必要経費に充てたことが収支をプラスにした。1億1618万円だった累積赤字は9846万円に債務超過は3196万円にそれぞれ圧縮された。
売上高は5801万円(前期比35%減)で、減収増益となった。
単年度黒字は9期以来5期ぶり。ただ真栄城忠之専務は資金繰りが依然厳しく、経営の抜本的立て直しに迫られている状況を説明。再建策を現在、市と話し合っていることを明らかにした。
下地市長は「運転資金の借入や設備の更新などを含む会社の再建計画は、経営管理検討会をつくり検討することになる。会社の再建を市としてもしっかり支援していきたい」と今後の方針を示した。
会社の存在意義については「宮古島市の農産物を加工し、付加価値を高める役割を担う重要な会社」と述べ、倒産は回避しなければならないとの考えを示した。
第15期の売上目標には、8700万円(前期比50%増)を掲げた。
販売戦略では、業務用1次加工品を中心に販売を展開する方針を強調。
アロエ以外の農産物の加工や、途絶えていたOEM(製品の取引先)との取り引き復活による販売拡大、通販事業への積極的アプローチに力を入れることなども重点項目に挙げた。
地産地消の拡大に向けては①病院、介護施設への積極的アプローチ②学校給食への自社製品の提供-などに取り組むことを明らかにした。