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行雲流水
2013年11月28日(木)9:00

「社会保障制度改革プログラム」(行雲流水)

 安倍政権は政府の社会保障制度改革国民会議が報告した子育て・医療・介護・年金など社会保障4分野に関する改革提言を受け「社会保障制度改革プログラム」と銘打った法案を今国会に提出した

▼同法案は〝自助・自立〟を根底にした社会保障改革の方針・項目・実施時期・関連法案の国会提出時期等を示した工程表法案である。法案は去る15日衆議院の厚生労働委員会で野党抗議の中与党が出した審議打ち切りの動議によって強行採決された

▼19日の衆議院本会議でも政権与党自民党と公明党は数の力で押しきり可決した。野党がこぞって反対した同法案の医療分野の場合70~74歳の医療費自己負担は来年度から順次現行1割から2割に引き上げられる

▼特養ホームへの入所申請は要介護3以上(現行1)でないとできないという。家庭内での〝自助自立〟を促しているのである。高齢者が高齢者を介護しなければならない介護者家族の深刻な〝老老介護〟はさらに重くのしかかってくるはず

▼夫婦所得の合計が300~400万円の場合は介護料の自己負担は1割から2割に増額される。症状の軽い人は介護対象からはずす。公的支援は減らされ国民は〝自助自立〟の壁に押しつぶされそうである

▼昨年成立した年金2・5%削減法は堅持。実施時期不明でも年金の支給開始年齢は早晩現行65歳から68~70歳へ引き上げられる。野党各党は巨大与党の国民不在の傲慢な国会運営と反発するが足並みはそろわずその声は犬の遠ぼえになっている。(知)

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