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【特集】新年号
2014年1月1日(水)8:53

若い力で地域元気に/鏡原青年会

6自治会40人で結成/ベント開催 絆深める

 「若い力で地域を元気にしたい」-。そんな思いから鏡原地区に2013年5月、鏡原青年会(上原強史会長)が誕生した。初年度は、地域の連帯と絆を深めることを目的に、防災訓練・気象講演会とレクリエーション大会を実施。青年会の呼び掛けに子どもから高齢者まで200人近い地域住民が参加した。今年度は、以前は盛大に行われていたものの、いつしか途絶えてしまった盆踊り大会の復活にも意欲を示す。


多くの若者に参加呼び掛け


2013年5月結成された鏡原青年会。最初の取り組みとして防災訓練・気象講演会に取り組んだ=鏡原中学校

2013年5月結成された鏡原青年会。最初の取り組みとして防災訓練・気象講演会に取り組んだ=鏡原中学校

 七原、地盛、山中、細竹、野原越、盛加の6自治会からなる鏡原地区。以前は各自治会ごとに青年会があり独自で活動を行っていたが、20年ほどの間で途絶えてしまっていた。そんな中、比較的若い人が多い地盛地区で自治会からの要請を受け、12年に青年会が復活。それをきっかけとして、鏡原地区の青年会結成を目指す機運が生まれ、上原会長や現在、青年会事務局を務める友利正治氏らが中心となって働き掛けた結果、各自治会から20~40歳代までの40人が集まり結成された。

 上原会長は「地域に青年会があれば良いなとの思いは以前からあった。若い世代を中心に地域づくりをして、地域を盛り上げていきたいと結成を決めた」と振り返る。

初年度は防災訓練を実施


防災訓練の一環として災害を想定した炊き出しを行う青年会メンバーたち=鏡原中学校

防災訓練の一環として災害を想定した炊き出しを行う青年会メンバーたち=鏡原中学校

 青年会主催の防災訓練・気象講演会は、地域の人に集まってもらう催しとして結成時から計画。初回は市の公募型支援事業として補助金交付を受け、各自治会と警察、消防などの協力を得て実施された。

 鏡原中学校を会場に、宮古島地方気象台職員による地震と津波に関する講話や、米と水を入れて沸騰した湯に入れればご飯が炊ける災害救助用炊飯袋についての市役所防災危機管理係による説明、宮古島市消防本部署員による心肺蘇生法と消火訓練の指導、宮古島警察署生活安全課署員による安全講話などが行われた。

 青年会メンバーは当日、会場準備や交通整理、広報アナウンス、受付などの準備に取り組んだほか、大災害の発生を想定した炊き出しを同校校庭で実施。災害救助用炊飯袋を使って炊いたご飯と鶏汁を200人分作り、参加者に振る舞った。

 訓練・講演会、炊き出し試食終了後のレクレーション大会では、参加者がグランドゴルフとソフトバレーの2グループに分かれプレーを通じて互いに親睦を深めながら、訓練とは違う楽しい時間を過ごしてもらった。

 青年会としての最初の取り組みを振り返って上原会長は「思っていた以上の人が来てくれた。炊き出しをすることで、みんなで一緒に昼ご飯を食べることも目的の一つだった。無事にやり終えることができ安心した」と話す。

 訓練・講演会の実施に向け青年会メンバーたちは仕事終了後の夜などに事前打ち合わせを重ねて準備を進めてきた。最終打ち合わせは11月19日午後7時30分から七原コミュニティーセンターでを行い、当日のプログラムやタイムスケジュール、役割分担を確認。現場で慌てることのないように準備しておくべきものなどについて細かく意見を出し合った。上原会長は「青年会が立ち上がってからの最初のイベント。成功させて、みんなから良かったと言われる内容にしたかった」との思いであったことを語った。

 当初計画では、災害を想定した避難訓練の実施も検討されていたが、準備時間不足で今回は見送られた。上原会長は今年度での実施に意欲を示す。今年度での目標としてはそのほか、以前は地域で盛大に行われていた盆踊り大会などの行事の復活を挙げている。上原会長は「子どものころに見た盆踊りは大勢の人が参加して盛大に行われていた。そんな大会を復活させたいとの思いもあって青年会を立ち上げた」という。

 青年会の結成は地域も大歓迎。敬老会に出演し余興を披露するとともに結成を報告すると年長者たちからは非常に喜ばれ、会が大いに盛り上がったという。その後、青年会では、地域の高齢者らに対し「台風対策や後片付け、草刈りなどで協力が必要な場合には手伝うので青年会まで言ってきてほしい」と呼び掛けている。

地域の行事復活に意欲


防災訓練・気象講演会の本番を前に最終打ち合わせをする青年会メンバーたち=七原コミュニティーセンター

防災訓練・気象講演会の本番を前に最終打ち合わせをする青年会メンバーたち=七原コミュニティーセンター

 青年会が誕生したことで、これまで地域にいながら地域活動に参加しなかった人たちが青年会に加わることで活動に参加できるようになった例も。しかし、未参加の人もまだまだ多いという。上原会長は「学校のPTA活動には参加していても地域活動には参加しないという人もいる。若い人にもっともっと青年会に参加してもらって、地域活動にも参加してほしい」との考えを示す。

 「昔は、学校の運動会でも地域の人がたくさん参加していたが来ていたが、最近は少なくなってきている。鏡原だけでなくどこの地域でも昔ほどは盛り上がっていないと思う。人集めに苦労している。若い人が参加しないと盛り上がらない」との思いを述べる上原会長。そのような状況だからこそ、「若い人の力で地域を盛り上げる」ことを最大の目標として青年会を立ち上げた。「青年会を中心に鏡原を盛り上げることで、鏡原を中心として宮古島市全体を盛り上げていけるようになりたい」とさらに大きな目標を掲げる。

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