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【特集】新年号
2014年1月1日(水)8:55

親子のふれあい楽しみながら/下地地区

グループで子育て支援/下地児童館 母親クラブ


料理教室など多彩な催しは「親子の絆」のみならず地域コミュニケーションをより一層深めている

料理教室など多彩な催しは「親子の絆」のみならず地域コミュニケーションをより一層深めている

 下地児童館(来間真利子館長)の中に組織されている母親クラブ(藤原菜穂美会長)は年間を通して自主的な「子育て活動」をグループで行っている宮古では唯一の団体だ。全県組織の「みらい子育てネット県地域活動連絡協議会」(玉城恵会長)に所属しており、その活動は若い母親を中心に活発に行われている。

 子どもたちの日常の「遊び」を見守りながら、母親同士で子育てに関する情報の交換を行ったり、子どもとともに活動することで「親子の絆」はもとより母親相互の連携、ひいては自然に地域における「自主活動組織」となって、要所要所での地域貢献を果たしているところに下地地区ならではの社会環境と独自性を生み出している。

 月1回のペースで下地小学校の各学年で行われている母親による本の「読み聞かせ」は、児童教育のみならず地域児童とのコミュニケーションを図る場となっていると藤原会長は説明する。「どこの誰のお母さん」というふうに子どもたちに覚えてもらうことができ、幼児が学齢期を迎える頃にはすっかり「顔なじみ」となっているため、自然にPTAの輪の中にも溶け込んでいくという具合だ。

 その自主的な取り組みは昨年、宮古婦人連合会とは別に行った台風30号によるフィリピン被災者支援事業でも貢献する組織として認知されている。

 児童館中庭で行われる「夏のお楽しみ会」「クリスマス会」などを例年行事としながら、外から講師を招いての「子育て講演会」「親子料理教室」「親子レクリエーション」など多彩な催しを企画し実施している。それ以外にも公園や児童館に設置されている遊具の「安全点検」を行い、管理する行政機関に安全点検結果報告を行うことによって、地域の安全・安心を守る「地域防災組織」としての貢献度も高い。

 同会員の高橋安見さんは埼玉県からIターンして宮古に移住した。「下地の子育て環境は埼玉とは比較にならないほど良好。向こうでは子どもを外で遊ばせることもままならず、そのため子どもたちは屋内でゲームをして引きこもっている」と説明した。

 地域の自然環境、社会環境をフルに生かした地域組織として今後、その広がりが注目されている。

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