2014年1月29日(水) 8:55

思い煩いは、明日への生きる力を奪ってしまう

沖縄国際大学名誉教授 福里 盛雄


1 思い煩いとは、心のどんな状態を言うのでしょうか


 思い煩いとは、辞書によると、「思い悩むこと、思いわびること」と説明されています。私たちは、どうして思い煩うのでしょうか。ある心理学者の指摘によると、思い煩いは、明日起きることに対する恐れが、その原因の大部分を占めているというのです。そして残りの他の原因は、過去にすでに起きたこと、家族をはじめ他人との人間関係の崩壊等にあるという。自分一人だけではどうすることもできないことに対して不安を感じ恐れを抱いて思い煩うようになる。


 確かに今日の社会では不確実なことが多すぎて、明日は何が起きるのか予測できないのです。何を信じて生きていけばよいのか、誰の言うことが正しいのか、どの道が真理の道なのか、どんな生き方をすれば確実に幸せになれるのか、不安になり前に進むことに戸惑いを感じ、ついに立ち止まってしまい思い煩います。
 思い煩いについて、ヤンマークラーレン氏は、次のように言っています。
 「思い煩いは何の役にたつのか。思い煩いは明日の悲しみをなくしはしないが、今日の力をむなしくします。悪からのがしはしないが、悪に向かう力を奪う」と(羽鳥明・世の光テーア3参照)。
 私たちは、自分勝手に想像し、自分勝手に結論を出し、そしてそれに苦しみ、思い煩っています。そのような生き方は、幸せだとは言えないのです。


2 思い煩いから解放された生き方をするには


 思い煩いの問題は、思い煩いを発生させるような現象の存在ではなく、そのような現象に対して、その人がどのように対処するかという心の問題であると考えます。どんな社会においても、また、誰にも思い煩いごとは同じように発生します。ところが、ある人はそれを心の刺激剤に転換し、ますます生きる勇気を燃やします。
 私たちは、これからのことがどうなるのか定かでないことに心を揺れ動かし、いろいろと思い煩います。
 私たちは明日のことを、ああでもない、こうでもないと案ずるより、今日という日を懸命に有意義に過ごし、明日のことは明日に委ね、明日が良い方向へと導いてくれると確信して生きることが必要です。
 私たち人間は、五感によってその結果が明確に確認できないと安心できないのです。いまだ実現もしないし、存在もしないことを、あたかも実現し存在するかのようにはっきりと見ることのできるのは、人の高度な心の働きであると思います。
 人の五感では、確認できないことをはっきりと見て喜ぶのは、自分の五感以上の力のある全知全能者にすべてを委ねる生き方であり、心の不変的平安な生き方である。
 そのような生活をすれば、これから、予想しない状況、変化が起きても、恐れ、不安になり、思い煩わない心の平安のうちに、楽しい自信に満ちた毎日の生活を過ごすことが可能となります。「あすのための心配は無用です。あすのことはあすが心配します。労苦はその日その日に十分あります」(新約聖書マタイ6章34節)は、私たちの思い煩いを解消する効果を発揮すると考えます。

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