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2014年2月18日(火) 8:55

「初春」(行雲流水)

 立春もすぎて、寒さは時折訪れるが、万象がなにやら春めく感じを抱かせる。童謡はうたう。「春は名のみの風の寒さや、谷のうぐいす歌は思えど、時にあらずと声も立てず」。やがて、「おうちの前の桃の木のつぼみもみんなふくらんで、はよ咲きたいと待っている」。そして、「どこかで春が生まれている、どこかで芽の出る音がする」となる


▼野山のみどりもすでに新鮮な生命感にあふれている。染色作家の志村ふくみによると、草木の緑は草木染用に抽出することができない。みどりは植物が生きていることと深く関わっているからである。また、桜色の染色は花びらからではなく、桜の咲く時期の樹皮を煮詰めてしぼり出す。美しい花びらは樹木全体でつくりだしているのである


▼春は、草木の芽が「張(は)る」の意、また、田畑を「墾(は)る」の意、気候の「晴(は)る」の意とも。「春は空から、土からかすかに動く」とは長塚節(ながつか・たかし)(『土』)のことば


▼春は巣立ちの時。あちこちの幼稚園から『想い出のアルバム』の歌声が流れてくる。「一年中を思い出してごらん/あんなこと、こんなこと、あったでしょう/桃の花もきれいに咲いて/もうすぐみんなは一年生」


▼鶯(うぐいす)の初音も聞こえてきそうである。鶯の鳴き声は、初めぎこちないが、次第にホウホケキョと上手に囀(さえず)るようになる。江戸時代には、美しい鳴き声を競わせる「鳴き合わせ」が盛んに行われた。そのため、囀りのきれいな鶯のそばに幼い鶯を置いて学ばせた▼子どもたちは、良い環境で健やかに成長していく。

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