小野寺防衛相が初来島/宮古島分屯基地で訓示
小野寺五典防衛相は19日、上野野原の航空自衛隊宮古島分屯基地(林育正司令)を訪れ、施設および同施設隊員の活動状況を視察するとともに、同基地内で勤務する隊員らに訓示した。小野寺防衛相の同基地視察は就任後初めて。
林分屯基地司令から基地概要説明を受けた後、同基地内の体育館に集まった約70人の隊員に対し、「わが国南西の空を守る空の防人(さきもり)として今後とも任務に精励することを望む」と述べ隊員らを激励した。
小野寺防衛相は同日午後、与那国町で行われた陸上自衛隊沿岸監視部隊の配備に向けて建設される施設造成工事起工式に出席する前に同分屯基地を視察した。
空自官用機U4で埼玉県入間基地から宮古空港に到着した小野寺防衛相は、同分屯基地内で勤務する隊員らの勤務状況や活動などを視察した。
その後、同体育館で隊員らに訓示し、「全国の司令基地の中で、最南端、最西端に位置する宮古島分屯基地は、まさにわが国防衛上の要所だ」とした上で、近年、南西地域において中国、ロシア、北朝鮮などの周辺諸国の活動が活発化していることを指摘。とりわけ中国については、対空ミサイルのレーザー照射などを例に挙げ、「不測の事態を招きかねない危険な行為に及んでいる」と述べ、南西方面の警戒監視体制を強化していくことをあらためて強調した。
また、同基地においては2017年に南西地域の領空警戒監視体制を強化する目的で、弾道ミサイル対処能力を兼ね備えたFPS7レーダーに換装する計画があり、小野寺防衛相は新防衛大綱および中期防衛計画に則り、統合機動防衛力の構築に取り組むことを示し、隊員らを激励した。
小野寺防衛相は同基地視察後、分屯基地ゲート前に集まった下地島空港に自衛隊誘致を促進する市民団体と握手するなどして次の訪問先である与那国町に向かうため、宮古空港へと移動した。