04/20
2024
Sat
旧暦:3月12日 友引 甲 
行雲流水
2014年6月24日(火)8:55

「慰霊の日」(行雲流水)

 「慰霊の日」は、沖縄戦の実相を直視し、平和の誓いを新たにする日である。各高校でも、関連図書や資料の展示のほか、それぞれの仕方で行事が取り組まれた

▼宮古総合実業高校の展示では沖縄戦の特徴が明確に示されていた。一般住民を巻き込んだ国内唯一の地上戦であったこと、本土防衛、国体護持のための時間かせぎの戦闘であったこと、日本軍は住民を守らなかった、等。また、全体集会をもち、生徒は映像で認識を深め、感想文にまとめた

▼宮古工業高校では、各クラスでホームルームがもたれた。さらに、沖縄平和賞「平和の折り鶴キャンペーン」に参加、一人一人平和に対する思いを書いた紙で「折り鶴」を折り、平和へのメッセージを託した

▼伊良部高校では、全体集会で南静園関係者の講話を聴いた。当時療養者のおかれた悲惨な状況を通して、戦争がいかに人間の尊厳を踏みにじり、差別を増長するものであるかを学んだ。地域で行われた慰霊祭に校長と生徒代表が参加、祈りを捧げた

▼宮古高校では、各クラスで「平和の新聞」が発行され、そのコンクールが行われた。その中で、平和を「戦争がない状態」に限定せず、社会や家庭、個人の内面の問題にも向けるなど、広い視野でとらえていた。「知らない所で誰かが、紛争や貧困の原因をつくっているかもしれない」という問題意識は鋭い

▼県主催慰霊祭の平和メッセージで最優秀賞を受賞した下地涼香さんの詩は訴える。「消えることのない戦争の残した傷跡と、島の人々の心は今も戦っている」。

カテゴリー一覧

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!