3歳児の肥満率、県の2倍/健康増進推進会議
子を取り巻く環境で意見交換
2013年度市妊婦健診の受診結果によると、「妊婦の飲酒」については妊娠前の飲酒率52%が妊娠中は1%に減る一方で、「妊婦の禁煙率」については妊娠前の22%が妊娠中でも7%が吸い続けていることがわかった。さらに、「妊婦の家族の喫煙率」についても妊娠前の喫煙率51%が妊娠中も48%とほとんど減っていない状況も明らかになった。
このほど行われた2014年度市健康増進計画推進会議で明らかにされたもので、「宮古島の健康~生活習慣病はいつから?」の演題で市健康増進課が宮古島の現状を報告した。
その中では子供たちを取り巻く環境が近年、大きく変化していることや島の社会では当たり前となっている「島の常識」は一般的な常識とはかけ離れていることなども問題として投げ掛けられた。
同課では「妊婦の喫煙は早産や流産を引き起こす可能性があることや両親の喫煙は低出生体重児が生まれる可能性高くなる」と指摘した。
子供たちの生活習慣についての報告では、2013年度の「乳幼児健康審査報告書」から3歳の実態について説明された。
宮古地区の3歳児の問題点については県平均に比べても就寝時間が遅く、食生活も食事やおやつの時間が決まっていない割合が高く、朝食を抜く割合も10・6%と突出して高くなっていることが説明された。
さらに外食(ファストフード)の利用状況は5年前に比べて6・3倍(県は2・4倍)となっている。
こうした状況踏まえて宮古地区の3歳児の肥満率も男児が5・1%(県2・8%)、女児が5・7%(県2・3%)となっている問題も指摘された。
会議では、最近問題となっている宮古地区の健康問題を「生まれる前から健康を考えよう」として妊婦の健診調査結果や幼児、児童たちを取り巻く環境や実態などについても報告された。
会議の中では宮古島の子供の現実として▽朝ご飯は菓子パン▽ファストフード大好き▽夜型社会▽子供が居酒屋で夕ご飯▽なぁふぃ祝い、入学祝い、合格祝いの主役は誰?-が示された。
同課では「夜遅くに子供を連れた親子がコンビにいる風景や居酒屋で親と一緒に子供が食事をする風景も県外では見られない。なぁふぃや各種祝い事も良いことではあるが夜遅くまで宴会することも本当に子供たちのためなのかということも考えてほしい」と指摘している。