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行雲流水
2014年8月21日(木)8:55

「営農指導員」(行雲流水)

 台風で横倒しになったオクラ、生育が失速したインゲン、糖度が落ちたスイカ。これらを適切な茎切り、PH調整、肥料調整などでよみがえらせるJA営農指導員。その物語が琉球新報に載っていた(8月7日~9日)

▼これまでの農業は勘や経験が頼り。若手就農者は科学的知見が頼り。営農指導員は、先輩たちが培ってきた勘や経験を継承しつつ、その裏づけとなる科学的知識を身につける必要に迫られている

▼JAおきなわでは、若手営農指導員の資質向上を図る研修事業を強化。県外から専門家を招いて毎月2週間の研修を実施し、すでに3期生の養成にはいっているとのこと

▼宮古地区営農振興センターからの参加意欲や派遣費用が気がかりだ。もっとも、JA全体では116人の営農指導員がおり、広域人事交流が行われているとのこと。無理に宮古から派遣する必要はないとの意見もあろう。だが、宮古の土壌や気象や方言に通じ、対話力のある営農指導員がいたら、より効果的だ。宮古の農業振興を図る上で、重視すべきソフト事業の一つであろう

▼足が地についた、農家のかゆいところに手が届くJA活動であってほしい。JAの存立基盤は営農指導員の活動にあると言っても過言ではない。高収入を目指す農家の営農技術について親身になって相談に応じる態勢が必要だ

▼折しも中央では、JAのあり方をめぐる議論がかまびすしい。宮古の農業を発展させていくための知恵の源泉は何か、農家と一体となって考える姿勢を貫いていくことを期待したい。

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