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行雲流水
2014年9月13日(土)8:55

「防災訓練」(行雲流水)

 「2014年度県総合防災訓練が6日、宮古島市平良下崎地区の下崎ふ頭を主会場に開催された」。9月7日付宮古毎日新聞の一面トップ記事の書き出しである。訓練の内容を記事や写真説明から推測すると初期消火、陸上救助、海難救助、避難訓練等かなり大がかりなものであったことがうかがえる

▼今回の訓練で特筆すべきことは陸、海、空の3自衛隊が参加しての総合的な防災訓練であったことである。災害救助活動を自衛隊とともに体験できたことは訓練の一つの成果といえるのではないか

▼宮古島のような離島で大規模な災害が起こると、島にある消防、警察、その他の防災組織や団体だけでは対応するには不十分というか無理であるのは明らかだ。災害救助に最も必要な機動力を備えていないのである

▼自衛隊が災害救助において発揮する最大の特徴は自力で救助活動を展開できる自己完結性にあるといえる。自衛隊は、港や道路等社会生活の基盤となる施設が破壊された被災地への物資輸送、早期展開が求められる人命救助にヘリコプター等の空輸機材さらにはホーバークラフトのような海上輸送用機材を駆使しての活動を展開できるのである

▼しかし、自衛隊の災害救助活動は法律に定められていて自衛隊が独自判断で救助に向かうことはできない。災害が発生した場合、まず被災地の自治体が対応することになる

▼自治体での対応が困難なとき、市町村長の要求を受けた知事が自衛隊に災害派遣要請をおこなって初めて派遣される仕組みになっている。市町村長の要求を受けた知事の要請がなければ自衛隊は動けないのである。

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