「オリックス撤退」に集中/市議会9月定例会
「コーラル社」で論戦へ/あすから一般質問、25人登壇
開会中の宮古島市議会(真栄城徳彦議長)は17日から一般質問が始まる。与野党ともに、プロ野球オリックス・バファローズが宮古島キャンプを撤退することや、コーラル・ベジタブルの市の持ち株全てを沖縄製粉に無償譲渡することへの影響などに質問が集中している。野党は、下地敏彦市長の台風8号の「特別警報」発令中の飲酒問題についてもさらに追及する。一般質問は、途中3日間の休会を挟んで24日までの5日間行われる。真栄城議長を除く25人全員が通告している。
オリックスのキャンプ地撤退については、7人の議員が通告している。
同球団は、1993年から22年間、市民球場を中心に春季キャンプを実施してきたが、施設面の充実を求めて来春から1軍キャンプを宮崎市に移転する。
一般質問では、キャンプ移転後の市の取り組みや、老朽化した球場と雨天練習場などの整備計画について下地市長の考えをただす。
コーラル社の市の持ち株を沖縄製粉に無償で譲り渡す「財産の無償譲渡」については、4日の本会議で先議案件として処理、可決している。
しかし、同日の本会議では生産農家への事前説明が無かったことや、市に代わって筆頭株主となる沖縄製粉の今後の事業運営が不透明との指摘があった。
一般質問では、1億1300万円の累積赤字や、施設の修繕、補修費に対しての市の支出など、今後の経営見通しについて7人の議員が通告しており、論戦が繰り広げられそうだ。
7、8月の2カ月連続で砂山ビーチで遊泳中の観光客が死亡する水難事故を受け、7人の議員が安全対策などについて市の取り組みをただす。
教育行政については、全国学力テストの結果と分析について3人の議員が質問を予定している。
市教育委員会は、宮古地区の結果については各教科ごとの平均正答率を発表する予定だが、各学校ごとの結果公表については消極的だ。
そのほか、来年1月31日に開通予定の伊良部大橋の今後のスケジュール、伊良部地区小中一環校のメリットやデメリットについても複数の議員が質問する。
台風8号接近に伴う「特別警報」発令中の飲酒については、下地市長が7月の臨時議会で陳謝し、自らの給料を3カ月間にわたり50%カットすることで一応の決着は見ているが、市民団体は「これで幕引きとはいかない」として、当時の詳しい状況などを求める公開質問状を提出している。
同件に関連して野党の3人が通告しており、再発防止も含めた下地市長の政治責任などを再度ただす方針だ。