水確保の歴史学ぶ/宮総実
地下ダム施設を見学
宮古総合実業高校の地下ダム等見学会が3日に行われ、食と環境科の1年生40人が中央管理所や仲原地下ダム工事現場、東山ファームポンドなどを見学し、国営土地改良事業による農業用地下ダムが宮古の農業に劇的な変化をもたらしたことや干ばつに苦しんだ過去の歴史などを学んだ。
最初の見学場所の中央管理所では、24時間態勢で地下ダムの状況を管理していることなどが紹介された。
生徒たちに対する説明では、地下ダムが整備される以前の宮古島は農業用水を雨水のみに依存し、4年に1回の割合で干ばつの被害を受けていたことなどが紹介された。
また、本土復帰以後、世界に類のない壮大な地下ダム構想が浮上し、地下ダム完成後は「水なし農業」から脱却したことが説明された。
安定した農業用水が確保されたことで、農業の期待が高まり、新規就農者が増え、マンゴーなどの熱帯果樹のほか、施設型農業による野菜栽培など新たな作物へのシフトも始まり、現在は各種作物の拠点産地になっていることの紹介された。
生徒たちは、地下ダムが島の農業に大きな効果をもたらし、安定的に水を確保することの大切さを学びながら各種施設の役割や機能について学習した。