津波浸水想定 宮古6校/文科省調査
池間と多良間幼小中/各学校とも対策「検討中」
全国の公立学校を対象に文部科学省がこのほど実施した「津波対策状況調査」で、宮古地区の池間幼稚園と同小中学校、多良間幼稚園と同小学校、同中学校の6校が津波浸水想定校となった。それぞれの学校ともその対策については「検討中」としており、避難場所の確保や防災訓練等の徹底を図っているとしている。
同調査は今年5月1日現在において、最大級の津波で浸水の可能性がある学校について全都道府県の教育委員会に調査票を送付し回答を得た。
県内の津波浸水想定校は215校で内訳は、幼稚園が70校、小学校が85校、中学校42校、高校・特別支援が18校となっている。
このうち宮古地区は、池間の幼小中、多良間の幼小中が津波による浸水が想定されている。
池間幼小中学校におけるの避難対策について、市教育委員会では「現在、宮古島市が近くの高台に避難センターの整備を検討している」と説明した。
池間幼稚園の園長で池間小中学校の勝連常治校長は「毎年、津波の防災訓練を県と一緒に行っている。現在の避難場所は島で標高の高い池間大橋の橋詰め近くにある保護者の畑となっている。学校の海抜は0・9㍍しかないのでできるだけ早く近くに避難センターが整備されてほしい」と話した。
多良間村教育委員会も「多良間の各学校も役場の近くに隣接しており、八重山遠見台を避難場所として児童生徒には避難訓練をしっかり実施している」と述べた。
県内215の浸水想定校のうち津波から一時的に避難する場所を「学校周辺」としているのは178校、「学校敷地内」は13校、「状況に応じ選択」が17校、「検討中」が7校となっている。
また、施設整備による安全対策の予定は「検討中」が83校で、「予定あり」が15校。「予定なし」が117校でその理由は「従来施設で安全性が十分確保されている」が96校、「対策済み」が21校となっている。
全国では39都道府県の2860校が浸水想定校となっている。